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第四章 Either killed her. 学級裁判編Ⅱ

 

(遺書の筆跡は被害者本人のものだった。)

 

(その事実に全員が息を呑む。)

 

「間違いないよ…これは、なでしこの…被害者本人の字だよ。」

 

「えっ?じゃ、じゃあ山門さんは…自殺…?」

 

「待った!異議あり!それは偽証だよ!」

 

「え?」

 

「祝里!お前が2人を庇いたい気持ちは分かっけどよ!犯人間違えたら全員○ぬんだぞ!」

 

「犯人候補が2人もいて、自供もあって、首を絞められた跡もあるのに、被害者が書いた遺書なんておかしいです!」

 

「うん…確かに。その遺書はおかしいよね。」

 

「祝里さんは永本くんとローズさんを庇ってるんだよ!遺書は永本くんかローズさんが書いたものだよ!」

 

「……どうして断言できるの?」

 

「だって、祝里さんと佐藤さんと私は一緒だったから遺書の捏造は無理だし…。」

 

「ホーム側にいたのは、永本、哀染、天海、木野と、おそらくローズ。」

 

「この遺書は”大富豪の家”にあった紙に書かれてるから、ビアンカ…じゃないBチームだった哀染、天海、木野には捏造できねー!」

 

「つまり、遺書を捏造できるのも、永本かローズだけなんよ。」

 

「あ、あたし嘘なんて言ってないよ!これ、なでしこの字だよ!」

 

「ホーム側にいて、前回Fチームだったのは…山門さんも同じ。」

 

「”大富豪の家”にあった紙を持ち出すのは、前谷君や夕神音さんの事件以降ならBチームにも可能っすよ。」

 

「それに、俺たちもこの遺書の筆跡には見覚えがあるっす。」

 

「で、でも、誰かに宛てた手紙を山門さんは書いてないよね?」

 

「嘘じゃないんだって!」

 

「いえ、疑ってるんじゃないっす。俺たちは確かに山門さんの筆跡を見てるんすよ。」

 

(被害者は手紙を書いてないけど…筆跡に見覚えがある。いつ彼女の字を見たんだろう?)

 

 

 

閃きアナグラム 開始

 

                                         こ

            う                            ほ

                      しょ 

                                                                  く

 

閃いた!

 

 

 

「そっか。Fチームの報告書で見てたんだね。」

 

「Fチームの報告書を書いてたのは、山門さんっすね?」

 

「う、うん。何を書くかはみんなで話し合ってたけど、なでしこが書記をしてくれたんだ。」

 

「そっか…だから遺書の筆跡を見たことがあったんだね…。」

 

「確かに、報告書の筆跡と遺書の筆跡は似てるけど…えっと…。あの遺書が本当に山門が書いたんだとしたら…さ。」

 

「山門さんは…本当に…自殺した?」

 

「……。」

 

「……。」

 

「死体の状況からそうは思えないっすけどね。」

 

「と、とにかく…山門さんの今日の行動について話し合うのはどうかな…?」

 

 

 

ノンストップ議論開始

 

「撫子ちゃんはホームに残ってたわね。」

 

「ローズさんが彼女は家で休むべきだって言ったんだよね…。最近…顔色が悪かったし。」

 

「だから、なでしこはずっと部屋で休んでたんだよね?」

 

「そうだと思ってた…けど、彼女はどこかのタイミングで…トラップまで移動した…。」

 

「でも、ホーム側にいた人は山門さんに誰も会ってないんだよね?」

 

 

【木野の証言】→トラップまで移動した

【木野の証言】→誰も会ってない

【トラップのボタン】→誰も会ってない

 

 

 

「山門さんが誰とも会っていないから…いつトラップまで移動したかは分からないよね…。」
 
 
(確か…被害者を見たと言ってた人がいたな…。)
 
 
 

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「それは違うよ。」

 

「琴葉、撫子が圭君の部屋に入って行くのを見たんだよね?」

 

「……え?本当に?」

 

「……うん。永本さんの部屋に誰かが入って行くところが見えた。」

 

「スーツが見えたから…あれはたぶん…山門さん…。」

 

「でも、けいって、前から女の子と2人きりにならないように気を付けてたはずだよ?」

 

「意外と紳士ですのね。」

 

「うん。密室で女子と2人きりだと事故がよく起こるらしくて…訴えられないように頑張ってたよ。」

 

「…結構シビアな理由っすね。」

 

「僕のデータにある”超高校級の幸運”とは少し違うようだね。」

 

(確かに…一定の厚みがある本とは違う話になりそうだね。)

 

 

 

ノンストップ議論開始

 

「山門さんは…どうして永本さんの部屋に行ったんだろう…。」

 

「女が男の部屋に行くなんて決まってる。逢い引きだったんだよ!」

 

「え…。昼間から?」

 

 

「やーだー、何考えてるのぉ?」

 

「そ、そうだよ。そんなの、けいらしくないよ。」

 

「逢い引き…以外にも…可能性はあるよ…。」

 

「えーと、手紙で呼び出されたとか?」

 

「これまでの事件でも…呼び出されて…ってことが多かったもんね。」

 

 

【山門の部屋の様子】→逢い引き

【トラップの作動時間】→逢い引き

【山門の部屋の様子】→手紙で呼び出された

 

 

 

「そういえば、レイは色んな女子と部屋で2人っきりになってるよね。しかも、夜中に。」

 

(責められることなんて起こるはずないのに…白い目で見られてる…!)

 

 

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「それは違うよ。」

 

「撫子の部屋には呼び出しの手紙なんてなかったよ。」

 

「口頭で言ったのでは?」

 

「2人が一緒の時は必ず他の誰かもいたっすよ。」

 

「それに、朝食の後、撫子は1番に部屋に帰ったよね?」

 

「死体周辺にも…呼び出しの手紙はなかったよね…。永本さんが持ち出したのかな。」

 

「証拠隠滅のために?」

 

「そうすると前の疑問に戻るっすね。証拠隠滅するくらいなら、どうして自白したのか…。」

 

「撫子が自分から圭君を訪ねたっていう方が…自然じゃないかな。」

 

「そ、そうだね。何か用事があったのかな?」

 

(彼女が訪問した後に、ホームで子守唄が流れた。…無関係じゃないはずだよね。)

 

(誰が子守唄を流したのか。何のためなのか…それが、事件の真相に繋がるーーような気がする!)

 

 

 

ブレインサイクル 開始

 

Q. 子守唄をホームで流したのは?

1.永本 圭 2.山門 撫子 3.ローズ

 

Q. 子守唄を流すよう永本に仕向けたのは?

1.山門 撫子 2.ローズ 3.モノクマ

 

Q. 子守唄を永本に流させたのは何のため?

1.みんなの寝不足を解消するため

2.夕神音の追悼のため

3.モノクマを眠らせるため

 

繋がった!

 

 

 

「ホームで子守唄を流したのは、状況的に圭君しか考えられない。でも…」

 

「撫子が圭君に『ホームで子守唄を流そう』と持ちかけたんじゃないかな?」

 

「……何のために?」

 

「それは…モノクマを眠らせようとしたんじゃないかな。」

 

「え…もしかして…動機が関係してるのかな…。」

 

「うん。撫子は、モノクマが眠っている間に圭君を地下へ行かせたかった。違うかな?」

 

「……。」

 

(彼を見るが、眉間にシワを寄せた表情のまま俯いているだけだ。)

 

(そんな中。)

 

 

「それは違うっす。」

 

「え?あ…、蘭太郎君?」

 

「哀染君、今朝のことを思い出してほしいっす。山門さんはモノクマが眠らないことは知っていたんすよ。」

 

「え?……あ。」

 

 

「ぼくも昨日 夜中に降りてみたんだ。アナウンスがなかった日…モノクマも眠ったりするのかと思って。」

 

「ダメだったんですね。」

 

「うん…。やっぱり、モノクマは眠らないみたいだよ。」

 

「そうっすか。まあ、機械が寝るっていうのもおかしな話っすからね。」

 

 

「ーーそっか。ぼくが彼女に言ったんだった。」

 

「大丈夫かお前。てかよ、本当にモノクマが眠らないって言ったんだな?」

 

「そうだよ。」

 

「つまり、山門さんはモノクマが眠らないことを分かっていて、永本君に子守唄を流させたっす。」

 

「どうして…そんなこと…。」

 

「そうだよ…子守唄の時にあんな危険なトラップのそばに行く理由なんて…。」

 

(……子守唄を流れた時、被害者はトラップの前にいた。彼女が子守唄を流させた理由はーー)

 

 

1. 自殺するため

2. やっぱり地下に行くため

3. いい夢見るため

 

 

 

「よく分かったよ。哀染さんにはそういう趣味があるんだね…。」
 
 
「ちょっと待って。納得しないで!」
 
 

 

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「その理由は…自分で自分を殺すため…だよ。」

 

「自分で自分を殺す…。」

 

「あの遺書が撫子本人が書いたものなら、そうとしか考えられない。」

 

「確かに…あのトラップならほぼ即死で苦しむことは少ないだろうけど…。」

 

「でもよ、あのトラップで自殺するのに子守唄は必要なくね?」

 

「例えば、あのボタンを押したままトラップの下に立つ。この時 子守唄が流れたら…どうっすか?」

 

「ボタンから手を離しちゃうから…トラップが発動して…天井が落ちてくる?」

 

「それなら…死ぬ恐怖から逃げることもできないね…。山門さんは自殺の恐怖に耐えられないことまで計算して子守唄を流させたのかな…。」

 

「でも、どうして…なでしこはそこまでして…死のうと思ったの?」

 

(彼女がどうして自殺を選んだのか。それは…。)

 

 

1. コロシアイに疲れたため

2. みんなを地下に向かわせるため

3. 人生に絶望したため

 

 

 

「……本気っすか?」
 
 

「本気と書いて…冗談と読むこともあるかもしれないよ。」

 

 

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「彼女は…ぼくらを地下に行かせるために、自殺を選んだんじゃないかな。」

 

「モノクマが言ったように、死体があれば、地下に行くチャンスが生まれる。だから…。」

 

「だから犠牲になったっていうのか…!?そんなの、おかしいだろ!」

 

「山門さん…僕らのために…自分を犠牲にして…?」

 

「うぷぷぷ、彼女は犠牲になったのだ!実にこのステージらしい死に方だよ!お香典、弾まないとだね!」

 

「……。」

 

「……モノクマ、もういいんじゃないっすか。2人のマスクを取っても。」

 

「え?ああ。じゃあ永本クンはいいよ。」

 

「……。」

 

(彼が静かにマスクを外す。)

 

「永本さん、どう…かな?キミは山門さんに子守唄を流すように言われたの…?」

 

 

「はは…さすがだよな。お前ら…。さすが”超高校級”だよ。」

 

「そうだよ…。オレのせいで…山門は…。」

 

「で、でも待ってよ!けいが直接 殺したわけじゃないでしょ?クロは なでしこ本人ってことになるんじゃない。」

 

「……夕神音さんもクロ扱いだった。」

 

「うぷぷ、夕神音さんが自分で怪しい薬を飲んだのとはワケが違うよ。」

 

「だって山門さんはただあそこを通ろうとしてただけかもしれないでしょ?その時に彼女を眠らせた永本クンは…どうだろうね?」

 

「通ろうとしただけって…そ、そんなはずないよ。1人で通れないのは、彼女も知ってたはずだよ。」

 

「遺書だってあるんだぜぇー!?」

 

「うるさいなー!これは決定事項なの!過去の事例とか科学的見地とか未来予測とか なんやらかんやらから弾き出した事実なんだよ!」

 

「捜査時間に永本君にも同じようなことを言ったんすね。」

 

「そんなのおかしいよ!だってーー」

 

「もういいよ。お前らまで死ぬ必要なんてねーんだ。お前らにはちゃんと才能があるんだからさ…。」

 

「そ、そんなこと言わないでよ…。」

 

「永本さん…。」

 

(こんなの絶対におかしい。)

 

(今…こんな無茶苦茶なことを言ってくるなんて。…これは証拠だ。)

 

(それだけ、モノクマにとって“超高校級の幸運”が邪魔な存在だっていう、証拠だ。)

 

 

「みんな、永本君。まだ事件の謎が全て解かれたわけじゃねーっす。」

 

「そう…だね。山門さんの死…トラップを使ったものなのか…それはまだ分かってないよ…。」

 

「ええ。それに…モノクマは『永本君は』話していいと言ったっす。事件にはまだ裏があるのかもしれないっすよ。」

 

「な、なぬー!?カマをかけたのかー!?」

 

「とにかく。まずは永本君、今日の朝食後から事件までに何があったのか、話してほしいっす。」

 

「……分かったよ。」

 

「朝食後、部屋で休んでた時に山門が部屋に来たんだよ。」

 

「あんまり部屋に入れたくなかったけど…地下に行くための作戦があるって言うからさ。」

 

「作戦ってのは、お前らが話してた通りだよ。子守唄を流してモノクマを眠らせてるスキに地下に行くんだ。」

 

「でもー、モノクマがホームにいるかなんて分かんなくなーい?」

 

「ああ。だからレコーダーで子守唄の1つ前の歌をかけっ放しにしてから、オレが地下に行ってモノクマを止めに来させたんだよ。」

 

「そっか。モノクマをホームに呼び出すには地下に降りればいいんだもんね…。」

 

「……山門の案だよ。オレは言われた通り、玄関ホールのドアを開けて子守唄の前の歌を流して地下に降りた。」

 

「玄関ホールのドアを開けたのも指示だったんすね。」

 

「ああ。モノクマが止めに来たからヘッドホン付けて玄関ホールに戻ったんだ。けどさ…。」

 

「モノクマは眠らねーし、変なモンスターは出てくるし…。」

 

「待った!変なモンスターって何だよ!?」

 

「玄関ホールに戻った瞬間、デカくて赤いモンスターが入って来たんだよ。」

 

「オレはそいつに驚いてコケちまって…その時 多分ヘッドホンがズレたんだろうな。子守唄で眠っちまったんだ。」

 

(モンスターがホームに入って来た?捜査時間にそんなモンスターは見なかった。)

 

(それにモンスターについてはさっきも話し合ったはずだ。)

 

 

 

ノンストップ議論開始

 

「えっと…ホームにモンスターが入って来たってこと?」

 

「発見アナウンスの時も捜査時間も…そんなのいなかった…。」

 

「地下に行っちゃったとか?」

 

「いや…捜査時間には地下にもいなかったけどさ。」

 

「遺跡内も今日はモンスターいなかったんだよ?」

 

「本当に見たのかよ!」

 

「本当だよ。これでも…何でも覚えておくようにしてんだぞ。お前らを見習ってさ…。」

 

「もしかして…ローズさんが探索中見かけたモンスター…かな?」

 

「そうかもな。とにかく、本当にモンスターがホームに入って来たんだって。」

 

 

【遺跡のモンスター】→地下にいなかった

【遺跡のモンスター】→探索中見かけたモンスター

【遺跡のモンスター】→ホームに入って来た

 

 

 

「……死ぬ前に嘘なんかつかねーよ。」

 

「圭君…。」

 

(「そこは『モンスター本当にいたもん』だよ」という言葉は呑み込んだ。)

 

 

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「それは違うよ。」

 

「遺跡内のモンスターはあのトラップよりホーム側に来ることはないらしいんだ。」

 

「いや、マジで嘘じゃねーんだよ。見間違いでもねーって。」

 

「モノクマ。ホームにモンスターが現れないってのは嘘なんすか?」

 

「ボクが話さざるを得ない聞き方するね。天海クン…おそろしい子!」

 

「ボクは嘘はつかないよ。ちなみに、このステージにはオマエラとモンスターとボク以外いないからね。」

 

「あなたもモンスターみたいなもの…。」

 

「失礼な!とにかく!絶対絶対オマエラ以外の人間はいないんだからね!!」

 

「だから何で急にそんな必死になんだよ!?」

 

「……。」

 

(色々気になることはあるけど…とりあえず事件に集中しよう。)

 

「永本君、モンスターはどんな形だったんすか?」

 

「ああ、えーっと…前谷よりデカくて…なんか…赤かったな。」

 

「前谷さんより…そう言うってことは…人型だったのかな?」

 

「あ、ああ。確かに…そうだな。」

 

「このステージには俺たちとモンスターしかいないはずっす。永本君が見たのは…この中の誰かだったんじゃないっすか?」

 

「はぁ?ンなわけねーだろ?」

 

「この中に前谷君より大きい人なんていないじゃん?」

 

(このステージにいたのは、モンスターと被害者を含めた9人だけ。)

 

(彼が見たのが9人のうちの誰かだとしたらーー…)

 

 

▼モンスターの正体は?

     

 

 

 

「哀染クン!キミ、ボクが変形してモンスター型になるとでも思ってるでしょう!?」

 

「そんなすごい機能ないんですからね!」

 

「あ、今『機械のくせにそんな機能もないのか』とか思いましたね!?」

 

(そんなこと一言も言ってないのに…ロボットってみんな被害妄想 激しいのかな。)

 

 

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「圭君が見たモンスターって…もしかして、ローズのことなんじゃないの?」

 

「はぁ?」

 

「ちょっと!女の子に対してモンスターはないんじゃないの!?」

 

「子守唄が流れている時に永本君が会ったとすると、ローズさんしか考えられねーっすね。」

 

「そ、そうだね。僕と祝里さんとアイコさんはトラップより向こう側にいたし…。」

 

「ずっとホームにいた人は子守唄で既にお眠りになっていたはずですね。」

 

「確かに1番赤いのはローズだけど…。」

 

「いやいやいやいや、オレが見たのは山男みたいなモンスターだぞ!?ローズと見間違えるわけねーだろ!」

 

「……。」

 

「どうしたの木野さん、顔色悪いよ…。」

 

「……何でもな…。」

 

「…くない…。」

 

「…でも。違う。そんなはず…ない。」

 

「え?え?ことは、どうしたの?」

 

「……。」

 

「様子がおかしいけど…。」

 

「違うよ!私は、何も知らないっ…みんなと、約束したから…。」

 

「え?ちょっと、何のこと?」

 

「モンスターについて…何か知ってるの?」

 

 

 

理論武装 開始

 

「知らない!」

 

「私は、永本さんの見たモンスターなんて知らないよ!」

 

「おかしいよ!前谷さんより大きなモンスターなんてっ!」

 

「ローズさんのはずないよ!」

 

 

「彼女は前谷さんよりずっと華奢だもん!」

 

「それに!もしローズさんがホーム側にいたら…彼女だって寝ちゃうはずだよっ!」

 

「違うよ!私…もう…みんなと約束したから…!」

 

「私は、何も 知らないよ…。」

 

 

○ローズ △渡した ◽︎に ×薬

 

これで終わりだよ!

 

 

 

「琴葉。今日の朝食後、ローズに渡したもの…琴葉が作った薬だったんだよね?」

 

「…もしかして…また変な薬じゃ?」

 

「……違、私は…みんなのために…なると、思ったから…。」

 

「なのに、また…私の…せいで…?」

 

「ちょ、ちょちょ、過呼吸なるよ?落ち着いて??」

 

(彼女は浅い呼吸を繰り返している。)

 

(彼女が作った薬とは何だったんだろう?)

 

 

1. 筋肉増強剤

2. 惚れ薬

3. 安楽死薬

 

 

 

「つくっ…らない、よ!」

 

「レイ!余計なこと言わないで!」

 

「ごめんなさい。」

 

 

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「琴葉が作ったのは、ローズがずっと言ってた筋肉増強剤…じゃないかな?」

 

「えっと…ローズのファミリーで作ってるっていう薬のこと?」

 

「野菜食わなくても筋肉隆々になれるってやつ…か?」

 

「マジかよ!そんなんどうやって作んだ!?」

 

「き、木野さん、そんな薬…本当に作れたの…?」

 

「……成分はここに来る前ローズさんに聞いてたから。」

 

「……。」

 

「すごいね。」

 

「……ごめんなさい。」

 

「な、何で謝るの?」

 

「……。」

 

「ローズさんが…木野さんの薬を使って山門さんを殺した…から?」

 

「……は?」

 

「な、何言ってんだよ。山門はオレが子守唄を流して…そのせいで死んだんだ…。」

 

「そう決定付けるのは早いっすよ。」

 

「筋肉増強剤が本当に永本君が見たような姿になるものなら…犯行に使われたものも分かるはずっす。」

 

(犯行に使われたものは何だったか…。)

 

 

1. トイレットペーパー

2. 両手

3. 電源コード

 

 

 

「その意見はムシできないね。」

 

(今までの意見は無視してたのかな…。)

 

 

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「ローズが筋肉増強剤を使って圭君が言ったモンスターみたいになったなら…撫子の首の跡の説明が付くよ。」

 

「首の跡…まさか。」

 

「うん。両手を使ったんじゃないかな。」

 

「素手で絞殺したってことっすね。」

 

「骨を折るほどの怪力で?」

 

「素手でそんな…力出るの?」

 

「木野さん、どうなんすか?」

 

「……。」

 

「……確かに…できるかもしれない。」

 

「かなり強い筋肉増強剤だから…。筋組織を作り変えるくらいの…。」

 

「人の骨も簡単に折れるんだね。それだけの薬なら、万能薬にも改良できそうだよね。」

 

「……。」

 

「で、でも、ローズさんが山門さんを絞め殺したんだとしても…。ホームで子守唄が流れてたんだよ?」

 

「そ、そうだ!あのモンスターがローズなら、子守唄 聞いて眠っちまうはずだろ?」

 

(子守唄が流れる中、彼女はホームに入って来た。それができるとしたら… 彼女はーー。)

 

 

1. 永本のヘッドホンを奪っていた

2. ベビの人形を耳にねじ込んでいた

3. 鼓膜が破れていた

 

 

 

「……。」

 

「何 言ってんだこいつ。」

 

(通訳しなくていいよ!)

 

 

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「捜査時間の時から、ローズはぼくらの声があまり聞こえてなかったよね。」

 

「まさか…。」

 

「自分の鼓膜を破って…眠ることを回避した。そうなんじゃないっすか、ローズさん?」

 

「……。」

 

「おい、どうなんだよ、ローズ!?お前が、あいつを絞め殺したのか!?」

 

「……!」

 

(彼女は裁判場に響く声にハッとしてマスクを取った。)

 

「本当のクロ…分かったみたいデスね?…モノクマ。」

 

「あーハイハイ!つまんないの!もうネタばらしタイムなんてさ!」

 

「もうモクヒの意味ナイ。女はドグウです!」

 

「……度胸…だよ…。」

 

「いや、愛嬌だろ…って、そんなこと どうでもいいんだよ!本当に…お前がっ…!」

 

「ローズさん、詳しく話してほしいっす。」

 

「……。」

 

「ローズ!何があったのか教えて!」

 

「……。」

 

「みんなで外出てる時、ワタシ、何か飛んでる見まシタ。」

 

「モンスター思った。後 追いマシタ。デモ、モンスターじゃありませんデシタ。」

 

「モンスターない、服の切れハシ デシタ。」

 

「あ…おい、それってまさか。」

 

「一昨日ナガモトがヘマしました時のデス。」

 

「ワタシ、それ追ってトラップ近く来ました。そこに先生いマシタ。」

 

「先生がボタン押しマシタ。ワタシ、ホーム側行って、キノのクスリ使いマシタ。」

 

「……。」

 

「それから、耳壊した。子守唄 流れて先生、少し寝マシタ。その時に筋肉で先生をシメコロシました。」

 

「いや、ちょ、ちょっと待て!何でだよ!?」

 

「どうしてお前が、山門を殺さなきゃなんねーんだよ!?」

 

「なでしことローズ、仲良かったのに!」

 

「……殺さなければなりませんデシタ。」

 

「だから何でだよ!?」

 

「……。理由、意味ありません。」

 

「ワタシがクロ。これでアナタタチ助かりマス。」

 

(理由を話す気はないみたいだね。)

 

「ローズさん、ひとつ教えて欲しいっす。トラップのボタンを最後に触ったのは、山門さんなんすか?」

 

「……記憶にゴザイマセン。」

 

 

「哀染君、これで…山門さんとローズさんの間に何があったのか…ピースが揃ったみたいっすよ。」

 

「え?今ので?」

 

「ええ。天井トラップのボタンには血が付いてたっす。でも、捜査時間に合流したローズさんの手は綺麗だったはずっす。」

 

「手を洗ったんじゃないの?」

 

「その可能性もあるっすけど、少なくとも、キッチンで水は流されてなかったっす。」

 

(そういえば、捜査時間 着替えてる間、彼はキッチンに行ったんだったっけ。)

 

「排水口に詰まってた白い動物の毛は乾いてたっす。」

 

「じゃあ、自分の部屋の洗面所を使ったんじゃないかな?」

 

「ローズさんの目的は犯行を隠すことじゃないっす。地下にまっすぐ行ったのなら、動線に水気はないっすね。」

 

(つまり、天井トラップのボタンを最後に押したのはーー)

 

 

1. ローズ

2. 山門 撫子

3. モノクマ

 

 

 

「哀染君、よく考えてほしいっす。ここまで来てゲームオーバーはごめんっすよ。」

 

(ケツイを ちからに かえるんだ…!)

 

 

back

 

 

 

「最後にトラップのボタンを触ったのは撫子。違うかな?」

 

「……。」

 

「ローズがホーム側に渡った後、撫子はトラップの下に戻った。ボタンを押し続けたまま。」

 

「そして、子守唄が流れ始めた。その時、ローズが撫子をトラップ外へ引っ張り…殺した。」

 

「え?え?ワケ分かんなくなってきた。」

 

「ワタシ犯人言いてます。気にスルナ ワカチコです。」

 

「山門さんは死ぬ前にボタンを押した。なら、ボタンにあった血は何だろうね。」

 

「えっと…。」

 

「ローズにヤられた時の血が付いたんだろ?」

 

「山門さんは即死っす。ローズさんの犯行により血が流れたとしても、山門さんがボタンを押すことはできないっす。」

 

「なら、あのボタンに付いていた血は…いつ流れたものなんすかね…。」

 

(……被害者の部屋から見つかった証拠。それが答えかもしれない。)

 

「おい!教えろよ!山門は自殺しようとしたんだろ!?何でお前はーー」

 

「自殺ありマセン!!」

 

「ローズさん…?」

 

 

 

反論ショーダウン 開幕

 

「ワタシが殺しマシタ!何度も言ってる!!」

 

「ワタシどうしても地下に行きたかった!」

 

「ヤマト先生殺してでも!」

 

「だから、殺しマシタ!」

 

「地下に入りたかったなら、撫子の自殺後に入ることもできた!あなたが彼女を殺す必要なんてないよ!」

 

 

「だから、ヤマト先生、自殺シマセン!」

 

「何 言ってマスか!」

 

「ヤマト先生、自殺する理由がないデス!」

 

「ヤマト先生、心身ともに健康元気デス!」

 

 

【血の付いたハンカチ】→心身ともに健康

【天井のトラップ】→心身ともに健康

【首の跡】→心身ともに健康

 

 

 

「アイゾメ、脳みそアル?」

 

(語尾がアルの外国人キャラクター…ある・ないの「ある」から生まれたのかな。)

 

 

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「ローズ、彼女は…自殺しようとしていた。これはもうみんなで話し合って分かったことなんだ。」

 

「……何デスって?」

 

「撫子が自殺しようとしてたことは確かなんだ!遺書もあるんだよ!」

 

「……。」

 

「それに…彼女は心身ともに健康ではなかったんだよ。」

 

「山門さんの自殺の理由は…みんなを地下に向かわせること以外にもあった。」

 

「いくらみんなのためになるっていっても、それで自分の命を投げ出すとは思えないもんね。」

 

「撫子は…病気だったんだよね?」

 

「……。」

 

「病気!?何の?」

 

「分からないけど…彼女の部屋から血の付いたハンカチが見つかってるんだ。」

 

「死体が口から流していた血…あれは犯行時のものじゃなくて…その前に彼女が口から吐いたものじゃないかな。」

 

「マジかよ…。」

 

「ぜ、全然…気付けなかった…!」

 

「この状況で吐血する病気。さすがに無事じゃいられないって、被害者本人も分かってたんだろうね。」

 

「そういえば…体調 悪そうなご様子でした…わたくし、てっきり女性特有のあれそれかと…。」

 

「何で…気付かなかったんだろう…。」

 

「…だから、病気のこと言いたくナカッタ。」

 

「ローズ…本当に…何があったの?教えてよ。」

 

「ああ。頼むから…何があったのか教えてくれ。」

 

(みんなの語調が少し強くなる。耳が聞こえにくい彼女のためだろう。)

 

 

「ワタシ、モンスターみたいなナガモトの服 追ってトラップ行きました。」

 

「トラップの下にヤマト先生いた。ボタン押したママです。」

 

「自殺しようとしてた現場に遭遇したんだね。」

 

「ワタシ、ホーム側に行ってヤマト先生と話しマシタ。ヤマト先生、ワタシに作戦 話しマシタ。自殺するから、その間にチカ行けと言いマシタ。」

 

「ワタシ止めマシタ。でも、ヤマト先生、病気で死にますと言いマシタ。そのトキ、先生、血をハキました。ワタシ、もう遅いと知りマシタ。」

 

「ヤマト先生、トラップの下 戻って子守唄 待ちマス。笑ってマシタ。」

 

「病気で死ぬくらいなら…みんなのために…って?」

 

「そんなの…嬉しくない。」

 

「もしかしたら…私…薬を作れた…かもしれないのに。」

 

「……。」

 

「ヤマト先生の…言う通りでシタ。」

 

 

「ローズさん、病気のこと…みなさんには言わないでくださいね。」

 

「……どうしてデスカ?」

 

「どうして気付けなかったんだろう。助けられたんじゃないか。みなさんきっと、そんな風に思ってしまいますから。」

 

「みなさんがこれ以上、絶望しないように…みなさんで、ここを出てくださいね。」

 

「……。」

 

「分かりマシタ。学級裁判なっても、ワタシ真実分かりマス。死人出マセン。」

 

 

「……ヤマト先生は最期までリッパでした。」

 

「でも…それならやっぱり…ローズがクロになる必要なんてなかったよね?」

 

「キミはどうして、山門さんをトラップ下に出して自ら殺害したんすか?」

 

「……。」

 

「殺さなければなりませんデシタ。それだけです。」

 

(言う気はないか。クロにならなくても…地下に行くチャンスがあったはずなのに…。)

 

(それに彼女は…地下に手がかりがあること自体 疑っていたはずなのに…。)

 

「アイゾメ。」

 

「え?」

 

「いつものお願いシマス。それで もう…終わりにしてクダサイ。」

 

「……分かったよ。」

 

 

 

クライマックス推理

 

「事件は、モノクマの動機『地下の秘密』によって起こってしまった。」

 

「撫子は、圭君にある作戦を持ちかけた。『地下の秘密を知るために、美久の子守唄を聞かせてモノクマを眠らせよう』ってね。」

 

「でも、彼女の本当の目的は…違った。彼女の目的は、自分自身を殺害して、捜査時間にぼくらを地下の先に向かわせることだったんだ。」

 

「彼女は遺跡にあるトラップを使って自分を殺害することにした。ボタンを押したままトラップの下に立ち、子守唄で眠ることでトラップを発動させてね。」

 

「けれど、撫子にも誤算があった。圭君が子守唄を流す前に、犯人に現場を見られたことだ。」

 

「犯人も最初は彼女を止めたけれど、撫子の意志は堅かった。彼女の病気は、それほどまでに彼女を蝕んでいたんだ。」

 

「犯人は彼女の計画を聞かされ、学級裁判で真実を語り、1人の死者も出さないことを約束した。」

 

「でも…犯人は約束とは異なることをした。琴葉が作った筋肉増強剤を使い、撫子の首を折ったんだ。おそらく、子守唄が流れた直後にね。」

 

「犯人は鼓膜を破っていたから子守唄で眠ることはなかった。そしてそのまま地下に向かったんだ。」

 

「どうして…慕っていた撫子にそんなことをしたのか…どうして…わざとクロになったのか。」

 

「あなたに聞かなきゃいけないよ。“超高校級のチャイニーズマフィア” ローズ、この事件の犯人であるあなたに。」

 

 

「どうかな?これで…本当のことを話してくれる?」

 

「……ごめんなさい。よく聞こえませんデシタ。」

 

「だから!オメーが山門を殺した理由を話せってんだよ!!」

 

「……。」

 

「ジサツ、良くありマセン。」

 

「……え?」

 

「ヤマト先生、教会にいました。ジサツ、良くありマセン。」

 

「山門さんの宗教を鑑みて…ってこと?」

 

「山門さんは宗教的に自殺NGだから…彼女を自殺させないために…殺したっていうの?」

 

「ヤマト先生が自殺するなら…ワタシが、ヤマト先生を殺したかったデス。」

 

「そんなことで…っ!お前…死ぬことになるんだぞ!?」

 

「もう…話すことアリマセン…。」

 

(……そんなはずない。被害者はそんなに信心深くなかったはず。2つ目のステージの教会で彼女を見ることはなかったし…。)

 

 

「……ええ。『困った時の神頼み』ですね。困った時だけ神様にお願いだなんて、お恥ずかしい限りです。」

 

 

(彼女と仲が良かったなら…知っていたはずだよ。)

 

(裁判場が静寂に包まれる中、モノクマが投票を促した。腑に落ちない気持ちのまま、投票画面を押さえる。)

 

 

 

学級裁判 閉廷

 

「大正解〜!!」

 

「”超高校級の翻訳家” 大和 撫子さんの自己犠牲を裏切り殺したクロは、”超高校級のチャイニーズマフィア” ローズさんでしたー!」

 

「何で…だよ。何で山門を、わざわざ殺したんだよ。」

 

「そうだよ!あなたも死にたかったの!?」

 

(みんなが彼女に言葉を投げかけるが、彼女は答えない。)

 

「最期のお話も特にいらない感じかな?ではでは、お楽しみの時間と参りましょうか!」

 

「”超高校級のチャイニーズマフィア” ローズさんのためにスペシャルなおしおきを用意しました〜!!」

 

 

「ローズ話してよ!どうしてなの?」

 

「ローズさん!」

 

(彼女はやはり何も言わない。少しだけ笑って、懐から注射器を取り出した。)

 

「あ…その薬。」

 

「走ってクダサイ。」

 

(彼女が注射器の針を自分の腕に突き刺した。)

 

(次の瞬間、彼女の姿に変化があった。華奢だった身体はみるみるうちに逞しく、屈強な山男のように変わった。)

 

(前回のステージで殺された、格闘家以上に大きい。)

 

「こいつ…ホームで見たのと同じだ!」

 

「ロ、ローズ!?」

 

「イイから走レ!」

 

(彼女は裁判長席へ飛び込み、モノクマを抱え込んだ。当然のように暴れるモノクマ。)

 

(屈強な身体をもってしても、抑え込むので精一杯といった様子だった。)

 

「みんな、ホームの地下だよ!」

 

「でも、ローズが…!」

 

「どの道 処刑台に送っちまったんだ!ヤツの覚悟をムダにするな!!」

 

「…っ!みんな走るっす!」

 

(その言葉を聞いて、動けなかったみんなも裁判場を飛び出した。)

 

(最後に彼女の方へ視線を向けるが、彼女は暴れるモノクマをガッチリ抱え込んだまま、こちらに目を向けることはなかった。)

 

(あなたが、クロになった理由。もしかしてーー…。)

 

 

 

【ホーム 地下】

 

(裁判場の長いエレベーターを登って玄関ホールから地下へ駆け降りる。)

 

(地下の風の音を聞きながら、廊下を進んだ。)

 

「こっちだ!」

 

(地下の廊下の先に扉がある。)

 

「さっきはこの扉開ける仕掛け見つけるのに時間かかっちまって、この先には入れなかったんだ。」

 

(彼がそう言って扉を開ける。その先はまた長い廊下だった。)

 

「どこに繋がってんだ?」

 

「もしかして…外に出られるのかな?」

 

(廊下の先の扉は開いたままだった。暗い扉の先へ進むと、開けた場所に出た。)

 

(真っ暗な中で、スポットライトが一点をかざしている。)

 

「紙があるっすね。」

 

(彼が1枚の紙を拾い上げてみんなに見せた。)

 

 

1章時点のヒロイン枠は退場しなければならない。

2章では過去の殺人について明かされなければならない。

3章では何らかの二分構造がなければならない。

4章で退場するのは筋肉枠でなければならない。

 

「……。」

 

「……永本君たちが捜査時間見つけたのは、これの一部っすね。」

 

「何だよこれ。これのどこが、世界の秘密なんだよ!」

 

「こんなもののために…ローズと山門は…。」

 

「……ひどいよ。」

 

「ローズさんはもしかして、捜査時間にモノクマが邪魔してくることを予想してたのかな。」

 

「だから、わざわざ自分がクロになってーー」

 

「助けないと…!」

 

(全員が来た道を振り返る。そこに立っていたのはーー)

 

「うぷぷぷ、世界の秘密を知ってしまったね!」

 

「何が世界の秘密だ!こんな意味の分かんねーもんのためにコロシアイさせやがって!」

 

「モノクマ…ローズさんは…?」

 

「そうだよ!ローズはどうしたの?」

 

「おしおき されたよ?お前らに看取られることなく、ね!」

 

「そん、な…。」

 

「ローズは…この秘密のために…クロになったのに。」

 

「はいはい。この先はどうせ明日来ることになるから今日はもういいだろ。」

 

「もう夜 遅いんだから、ご飯食べてさっさと寝なさい!」

 

(全員ほぼ無言で廊下を戻った。足取りは重かったけど、何とか玄関ホールに続く階段前まで来た。)

 

 

 

【ホーム 玄関】

 

(玄関ホールで全員を迎えたのは…不気味な光を放つモニターだった。)

 

(ホーム中のモニターがその映像を映し出している。)

 

(裁判場の天井に頭を突き刺してブラリと四肢を脱落させた身体。山男のような姿ではない。)

 

(いつもの姿で首の下からおびただしい量の血を流している姿。)

 

「ローズ!」

 

「ひでぇ…!」

 

「あ…あ…。」

 

「……。」

 

「クソッ…!」

 

(彼女の死の映像に、みんなそれぞれの感情を吐露した。悲しみ、憤り、後悔、絶望。)

 

「……。」

 

(彼女の最期を見届けることすらできなかった…。)

 

(彼女の最期がどんなものだったのかすら分からない。)

 

 

(自分は、一体 何をしてるんだろう。)

 

(彼女たちは 命を懸けて、みんなを助けようとした。)

 

(死んでしまった。みんなをここから出すために。)

 

(このコロシアイを終わらせなきゃ。)

 

(また何もできずに、人が死ぬのを見ているわけにはいかない。”ただ生き残ってしまうだけ”でいいわけがない。)

 

(コロシアイを終わらせられるのなら、この存在が鍵になるはずなんだから。)

 

 

 

第四章 Either killed her. 完

第五章へ続く

 

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