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第3章 先導性オブ・ザ・デッド 学級裁判編Ⅰ

 

コトダマリスト

【モノクマファイル3】

被害者は”超高校級のブラスバンド部” 朝殻 奏。死体発見現場は、校舎4階にある”超高校級のブラスバンド部”の研究教室。死亡推定時刻は午前6時半頃。死因は刃物裂傷による失血死。

被害者は”超高校級の絵本作家” 絵ノ本 夜奈加。死体発見現場は、校舎4階にある”超高校級のママ”の研究教室内の水槽の中。死因は不明。

【金箔の日本刀】

朝殻の死体の胸に刺さっていた。古い刀の為、金箔が剥がれやすくなっている。研究教室近くの鳥居の下から持ち出されたもので、歴史的価値が高いらしい。

【金箔の日本刀の鞘】

研究教室近くの鳥居に飾られていた金箔の日本刀の鞘。絵ノ本が発見された”超高校級のママ”の研究教室の水槽から見つかった。

【血文字】

“超高校級のブラスバンド部”の研究教室で朝殻の手元に書かれていた。『Gei』と書かれている。

【裏口ドア】

“超高校級のブラスバンド部”の研究教室の裏口ドアは鍵が掛けられていた。ドアの外側はノブ部分に何かで打ち付けたような無数の傷跡が残っている。

【ドアの血痕】

“超高校級のブラスバンド部”の研究教室の正面ドアの外側と内側に血痕が残っている。内側の鍵部分にも血が付いていた。

【巨大水槽】

“超高校級のママ”の研究教室 正面の巨大水槽。真ん中から絵ノ本の死体が発見された。タイマー式で毎日 自動で水の入れ替えがされる。タイマー起動は7時で、2時間後に水が入れられる。

【右の水槽のタイマー】
絵ノ本が発見された水槽の隣の水槽には、捜査時間にも水が張られていなかった。水槽上部のタイマーには『0:30』と表示されていた。

【絵ノ本の体の金箔】

絵ノ本の死体には、至る所に金箔が付着していた。

【高吸水性ポリマー】

絵ノ本のフードに入っていた園芸用ポリマー。よく水を吸う物質で、給水後 水と同じ性質を持つ。倉庫にあったものと思われる。

【鳥居の血痕】

研究教室近くの鳥居には、血痕が付着していた。

【モノクマメダル】

今回の動機。毎日 配られるメダル。今回クロとして卒業したら、1枚1000ドルと交換できる。

【絵ノ本の絵本】

絵ノ本のカバンに入っていた絵本。彼女が前日に描いたウサギの絵の他、動物たちの絵が描かれている。53ページ目のニワトリと54ページ目のウサギの様子は事件に酷似している。

【ガムテープ】

空き教室の1番左の部屋には、綾小路がガムテープで拘束されていた。ガムテープの本体も同じ教室で発見された。”超高校級のママ”の研究教室から持ち出されたと思われる。

【麻縄】

空き教室の1番右の部屋には、壱岐が麻縄で拘束されていた。”超高校級のママ”の研究教室から持ち出されたと思われる。

【睡眠薬の空瓶】

“超高校級の暗殺者の研究教室”で空の睡眠薬の瓶が発見された。睡眠薬は火事より前から持ち出されていた。

【火傷の痕】

綾小路の腕には火傷のような痕が残っている。

【モノクマ運送】

昨日の午前2時頃、モノクマは誰に頼まれたわけでもなく、”超高校級のママ”の研究教室に置き配した。配達したものは、倉庫にあった高吸水性ポリマー数袋。

 

 

学級裁判 開廷

 

「ではでは、学級裁判について簡単なルールを説明しておきましょう!」

 

(もう学級裁判も3回目だ。しかも、”前回”と同じく2人も死んだ。)

 

(今回は…余計なことはしていない。それでも、殺人は起こってしまった。)

 

(どうしたら止められる?どうしたら首謀者を…白銀を見つけ出せる?)

 

 

「今回は…2人も亡くなってしまったわ…。」

 

「そうじゃな…。2人の幼い命を奪った輩を…絶対 見つけ出そうぞ。」

 

「同い年なんだけどねー。」

 

「ンなこと どーでもいいんだよ。」

 

「……2人も…死んじゃうなんて…。」

 

「あまり感情的にならないで、冷静に話し合いましょう…ね。」

 

「朝殻さんは自身の研究教室で、絵ノ本さんは大場さんの研究教室で発見されているね。」

 

「朝の起床ラッパがなかったし、何人かの姿が見えなかったから、8時すぎに朝殻さんの研究教室に行ったんだよね。」

 

「ええ。そこで朝殻さんの死体を発見したのよね。日本刀で…刺されていたわ。」

 

「その後、壱岐や綾小路が空き教室で拘束されておるのを発見したんじゃったな。」

 

「ええ。そして、絵ノ本さんを全員で探したわね。」

 

「で、しばらく探してたら発見アナウンスが もう1度鳴った。」

 

「フム。あれは9時すぎだ。大場さんの研究教室で水槽に入れられた絵ノ本さんを発見したんだったね。彼女に外傷はなかった。」

 

「でも、朝殻さんを発見して すぐ、あたしと春川さんは水槽を見たけれど、死体なんてなかったわ。」

 

「綾小路と壱岐を見つけて、全員が絵ノ本を探してる間に殺されたってことだろ。」

 

「それか…あらかじめ殺しておいたエノヨナちゃんを、誰もいない間に水槽に入れたか、だね。」

 

「では、絵ノ本さんを殺したのは、絵ノ本さんを探している間にアリバイのない人物ということになりそうですね。」

 

「うん。でも、エノヨナちゃんの死なんて、どーでも良くない?この学級裁判では、アサカナちゃんを殺したクロを見つけなきゃなんだよ!」

 

「どーでもいいって…そんな言い方ないよ。朝殻さんの死も、絵ノ本さんの死も…真相を見つけようよ!」

 

「もちろんじゃ。」

 

「そうね。それに…2人の死が無関係とは思えないわ。」

 

「んー?単純に考えたら、日本刀に こだわってたアヤキクちゃんと、自分の研究教室でヤッちまったオオダイちゃんが犯人だと思うんだけど?」

 

「…また それかい?君の思考は単純すぎるね。」

 

「研究教室の持ち主だからって疑うのは やめてちょうだい。」

 

「まあまあ、まずは単純明解に疑うところから始めてみようよ。新事実が見つかるかもしれないし!」

 

「その単純推理じゃと、犯人は2人…ということかの?」

 

 

 

ノンストップ議論1開始

 

「……2人 亡くなってるけど…この裁判でのクロは、朝殻さんを殺した犯人…なんだよね。」

 

「先に発見された朝殻さんを誰が殺したのか。それが、この裁判で解き明かすことだよ。」

 

「そうだね!つまり、アサカナちゃんを日本刀でぶっ刺したアヤキクちゃんがクロってことだね!」

 

「いや、だから、日本刀に こだわっていたからといって犯人にしないでくれるかな?」

 

「朝殻さんと絵ノ本さんの死…本当に関係ないのかしら?」

 

「さあ…どうだろう。しかし、犯人が別人で2つの事件が無関係なら、とりあえず朝殻さんの話をするしかないよ。」

 

 

【金箔の日本刀】→日本刀で刺した

【巨大水槽】→2つの事件が無関係

【金箔の日本刀】→2つの事件が無関係

 

 

 

「春川さんも…彼女の死は無駄話だって思う?みんな…一生懸命 生きてるんだよ。どんな命だって大切で、本物だよ…。」

 

「……。」

 

 

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「それは違います!」

 

「朝殻を刺した凶器は、校舎4階の鳥居の下にあった刀だよね。あの刀の鞘は、絵ノ本の死体と一緒に発見されてるんだよ。」

 

「水槽には金箔が浮いていましたし、絵ノ本さんの死体にも付着していました。2つの事件が全くの無関係だというのは考えにくいはずです。」

 

「あの金箔、取れやすかったものね。」

 

「うぷぷ、どこかで聞いた話だね…って、聞きすぎて耳にタコができる勢いだぞー!使い回しするなー!」

 

「つまり、朝殻と絵ノ本を殺した犯人は同じってことで間違いねーんだな?」

 

「全く…あの日本刀は非常に歴史的価値が高いものだよ。それを殺人に使用して…あまつさえ鞘を水槽に放り込むなんて許せないよ。」

 

「そんなこと言って、あの日本刀に固執してたのってアヤキクちゃんだけだし、包丁の実演販売よろしく試し斬りしてたりして?」

 

「するわけないだろう。あれは価値のある品なんだ。血で汚していいはずがないんだよ。」

 

「じゃが…絵ノ本には外傷はなかったんじゃぞ。刀で殺されたわけじゃないはずじゃが?」

 

「絵ノ本の死因が何であれ、2人の死に関係があるのは確かだよ。」

 

 

 

ノンストップ議論2開始

 

「死因が同じなら、犯人も同じだといえそうなものだけど…。2人の死因が違うのよねぇ。」

 

「でも、同じ金箔の刀 使ったんだろ?」

 

「ハネゾラちゃん、エノヨナちゃんの死因は『金箔の日本刀で撲殺』じゃないからね?」

 

「わぁってるよ!」

 

違う現場に同じものが落ちていた…とかだと連続殺人っぽいけど…。」

 

「現場が近くで犯行時間が同じくらいなら、十分 同一の犯人の証拠だと思うよ。」

 

「そうね。事件に関連性のある物語なんかも、犯人が1人という証拠になるかもしれないわ。」

 

 

【絵ノ本の絵本】→違う現場に同じもの

【絵ノ本の絵本】→犯行時間が同じ

【絵ノ本の絵本】→関連性のある物語

 

 

 

「犯人が1人か2人か…。は!みなさん、ボクが分身して犯行を行ったと思っていませんか?ボクは合体形ではないので、分裂できませんよ!」

 

「できんのか?サンタは分身くらいできるがの。」

 

(キーボが悔しそうに唇(?)を噛み締めている。考え直そう。)

 

 

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「それに賛成です!」

 

「朝殻と絵ノ本を殺した犯人が同じ…。それは、絵ノ本の絵本を見れば、分かるよ。」

 

「空き教室の真ん中で見つかった絵ノ本さんのカバン…。そこに入ってた絵本ね。」

 

「はい。あれに、2人の死と共通する絵がありました。金の刃物で刺されたニワトリと、次のページに水中で死んでいるウサギです。」

 

「この絵本に共通点があるから…犯人は同じ人ってことよね。」

 

 

「それにエノヨナちゃんが8時から9時に殺されたなら、同一犯しか考えられないよね。アサカナちゃん見つけてから他の人が殺人を犯す意味がないし。」

 

「……モノクマの校則だな。オレらが朝殻を見つけた後、絵ノ本を殺してもクロになれねぇ。絵ノ本を殺しても出られねぇし、金も もらえねぇ。」

 

(今回は…”前回”と違って、『2人以上が殺された場合』の記載は前からあったからね。)

 

「それか、アサカナちゃんの死を知らなかった人とか?」

 

「拘束されていた僕らを疑うのかい?」

 

「朝殻さんの死については、すぐ私たちも聞いたわよ。その後、全員で絵ノ本さんを探したのよね。」

 

「じゃあ、エノヨナちゃんに恨みを持つ人物が、クロとして処刑されないヤッター!って殺しちゃったとか?」

 

「……ンなワケねーだろ。」

 

「……春川。その絵本は、本当に絵ノ本のもので間違いないのかの?」

 

「うん。私は絵ノ本が昨日、この最後のページの絵を描いているのを見たよ。」

 

「あ、わたしも見たよ。最後の…ウサギが何かを飲んでる絵…これを、絵ノ本さんが描いてた。」

 

「どうして今日の殺人について、昨日の絵ノ本さんが描けたのかしら?」

 

「未来予知でもしてたのかなー?」

 

「そんなものは存在しないよ。考えられるのは…犯人が絵を見て、真似て殺したってところだね。」

 

「犯人が絵ノ本の絵本に見立てて、犯行を行なったんじゃなかろうか。」

 

「見立て殺人…?」

 

「見立て殺人なんて、殺人が面白くて面白くて仕方ないみたいなサイコパス野郎しかしないよー!」

 

「……。」

 

「ひ、ひどい。ハネゾラちゃん、そんな『テメーじゃねーのか、サイコパス』みたいな目で、見る…なんて…。」

 

「これ、子どもを泣かしとる場合じゃないぞ。」

 

「何も言ってねーだろ!クソ…!嘘泣きすんな!オレは女を泣かすなっつー教育を受けて育ったんだよ!」

 

「キミみたいな厚顔無恥が、そんな高等教育 受けてたなんて驚きだね。うん、泣かないよ!私を殺人者だと罵る資格は納税者全員にあるからね!」

 

「ここにいる全員の保護者にある。そういうことですね。」

 

「そんな資格は誰にもないし、誰もいらないよ!それより、犯人が絵本に見立てて2人を殺したって…。」

 

「本当に…愉快犯の犯行のようね。」

 

「そうだね、愉快犯。もし私みたいなごく普通の、一般的な暗殺者が見立て殺人をするなら、何か理由がある時かな?」

 

「ごく普通の一般的な暗殺者とは何ですか?」

 

「理由って…どんな理由なのかしら?」

 

「犯人の心理状態なんて、ごく普通の一般的な消しカス人間の私には分からないよ。ごめんね?」

 

 

「そもそも、どうして朝殻さんは朝 研究教室にいたのかしら?」

 

「確かに…。朝殻さんは朝のアナウンスと同時に宿舎でラッパ吹いてたのに。」

 

「……もしや…取引じゃったんじゃないか?」

 

「取引?」

 

「ああ。羽成田、お前さんらはメダルや前回の動機を使って、取引しとったんじゃろ?」

 

「……オレらが怪しいってか?」

 

「まあまあ、羽成田君。…そうよ。あたし、羽成田君、タマさん、綾小路君、それに朝殻さんは自由取引チーム。」

 

「取引を持ちかけてチームの人と2人で話すという機会も、作ればあったでしょうね。」

 

「確かにー。キャピタルズの方がアサカナちゃんと2人きりになる口実は作りやすいし、動機があるよね!」

 

(今回の殺人事件の動機…。)

 

 

1. 【モノクマファイル3】

2. 【モノクマメダル】

3. 【絵ノ本の絵本】

 

 

 

「”動機”が動機だなんて改めて言われちゃうと恥ずかしいなあ。胸がドウキドウキ、動悸が止まらないよ〜。」

 

(……モノクマの挙動 気にせずいこう。)

 

 

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「タマが言ってるのは、モノクマメダルのこと?」

 

「そうそう。文字通り、”動機”のモノクマメダルだよ。卒業する時に1枚1000ドルになる、ね。」

 

「”動機”が動機にならないと始まらないからね。殺す方でも、殺される方でも、コロシアイが より豊かになる”動機” をボクは提供しているのです。」

 

「犯人が…金 目当てに2人を殺したというのかしら?」

 

「朝殻も絵ノ本も、ほんの子どもじゃ。恨みを買うことはなかろう。」

 

「タマさんは金目当てだと断言しているようだけど…なぜ確信めいた言い方ができるのか不思議だよ。」

 

「今回って、2人も死んでて、しかもアヤキクちゃんやイキリョウちゃんも襲われてるらしいでしょ?だからだよ。」

 

「だから…って、どういうこと?」

 

「2人を殺したのが同一人物なら、アヤキクちゃん達を襲ったのも犯人だよ。」

 

「確かに そう考えるのが合理的ですが、なぜ そう言い切れるんですか?」

 

「ああ?決まってんだろ、そりゃ…。」

 

(……多くの人間を殺して襲う理由…。)

 

 

1. より多くのメダルを手に入れるため

2. より強い快感を得るため

3. より厳しい逆境に打ち勝つため

 

 

 

「高ければ高い壁の方が登った時 気持ちいいもんな。って、バカかテメーは。」

 

「……。」

 

「な、んだよ…殺し屋みたいな目で睨むなよ!」

 

 

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「そりゃ、金が欲しいからだろ。」

 

「さすがハネゾラちゃん!お金のことになると目の色が変わるね!そう、つまり、犯人はお金に目がないんじゃないかな?」

 

「……そういえば、私は持っていたメダルを奪われたわ。」

 

「あ?いくらだ?」

 

「20枚よ。私は誰とも取引してないから。」

 

「僕は取られていないよ。持ち歩いていなかったからね。部屋に置いておいたのは賢い選択だったようだ。」

 

「犯人は自分のメダルと壱岐の20メダル…朝殻と絵ノ本のメダルを合わせて持ってんのか。」

 

「その計算が正しいかは、まだ分かりませんよ。」

 

「でも、やっぱり…犯人はお金が欲しかったってことよね。」

 

「……何でオレを見んだよ?」

 

「うん。ーーということで、容疑者はキャピタルズだよね!キャピタルズはお金が欲しかったんだから!」

 

「確かに、お前さんらの方が、取引などを理由に研究教室に招き入れてもらいやすかろう。」

 

「ちょっと待ってよ。あたしたちは確かに自由取引をしていたけれど、お金 欲しさでやっていたわけじゃないわ。」

 

「そうだね。閉鎖空間での娯楽にすぎないさ。小さな達成感を満たす、ただの遊びだよ。」

 

「欲望を示す証拠はないわ。逆に、欲望を持たないことを示す証拠も提示することは誰にもできないわね…。」

 

「チッ…。金が絡んだら誰だって怪しいっつーの。…だが、自由取引チームのヤツの方が、金が動機になりやすいってのは、納得できる。」

 

「……君が、それを言うのかい?」

 

「けどな、いくら自由取引チームの方が朝殻と接触しやすいってもなあ、密室は どうなんだよ?オレらなら密室も作れたって言いてーのか?」

 

「朝殻と犯人が『殺させてください。そして死ぬ前に鍵掛けて密室にしてください』って取引したとでも言うのか?」

 

「いえ、被害者が そんな取引に応じるとは思えません。」

 

「……密室。見立て殺人の理由…。もしかして…。」

 

 

 

ノンストップ議論3開始

 

「犯人が見立て殺人なんてしたのは、密室を作るため…っていうのは、どうかな?」

 

「どういうこと?」

 

「ほら、密室を作るのに色々 細工をして、それを目立たせないように朝殻さんに刀を突き立てたんじゃないかな?」

 

「ホウ。密室を作る細工とは?」

 

「え…と刀剣を乱舞させて鍵を掛ける…とか?ピッキング…とか?」

 

「少なくとも室内に変わった細工は見つかってないのう。ドアに細工が施されていたのかの?」

 

「うっ。鍵穴とかにも変わったところは なかったよ…。ごめん、やっぱり違うのかも。」

 

「うんうん。細工どころか、ドアの鍵は汚れもなくキレイなものだったよねー。」

 

 

【ドアの血痕】→鍵は汚れもなくキレイ

【金箔の日本刀】→鍵は汚れもなくキレイ

【鳥居の血痕】→鍵は汚れもなくキレイ

 

 

 

「何の汚れもなくキレイなものなんて この世にないよねー。この世に生み出された瞬間から、醜く汚れて、劣化してるんだよね。ね、キーボーイ?」

 

「ボクの劣化は遅々として進んでいません!」

 

 

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「それは違います!」

 

「”超高校級のブラスバンド部”の研究教室の正面ドアは、外側のノブと内側の鍵部分にも血が付着してたよ。」

 

「外側ノブの血か…よく そんなものが見えたのう。」

 

「ドアの前は少し明るかったので見えましたよ。」

 

「へー、気付かなかったなー。じゃあ、密室の謎はクリアだね。」

 

「……え?どういうこと?」

 

(今回の事件の密室…これが どう作られたのか…ドアの血痕から分かる。)

 

 

1. 血は犯人のもので、犯人が鍵を掛けた

2. 血は被害者のもので、被害者が中から鍵を掛けた

3. 血は被害者のもので、犯人が鍵を掛けた

 

 

 

「えっと…それで、どうやって血痕が付くのかしら?」

 

(違ったね。)

 

 

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「ドアの血痕はもちろん、被害者の朝殻が付けたものだよ。犯人に刺されて、研究教室のドアを開けて中に入り、内側から鍵を掛けた時にね。」

 

「何ですって?」

 

「現場は研究教室の外だったということかい?」

 

「じゃが、そう見せるために犯人が外からドアノブに血を付けたのかもしれんぞ。」

 

「いえ、内側の鍵部分の血痕は中にいる人にしか付けられません。」

 

「研究教室内で事件が起こり、犯人が出て行った後で朝殻さんが鍵を掛けたという可能性は?」

 

(……その可能性は薄い。犯人は、研究教室の外で朝殻を襲い、研究教室内に逃げられて焦っていたはずだ。)

 

(何としてでも、朝殻の研究教室を開けたかった…。その根拠は…。)

 

 

1.【鳥居の血痕】

2.【裏口のドア】

3.【ドアの血痕】

 

 

 

「少し思考が未来を向きすぎていないかい?現在へ戻って来てくれないか。」

 

「どういうことですか?」

 

(ロボットに遠回しな嫌みは通じない。)

 

 

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「”超高校級のブラスバンド部”の研究教室の裏口のドアには、何かで激しく打ち付けた跡があったよ。」

 

「おそらく、犯人は朝殻さんに逃げられて慌てていたのでしょう。ドアを壊して中に入ろうとした。」

 

「でも、入れなかったんだろうね。」

 

「それなら、僕ら自由取引チームが犯人だという話は終わりだね。研究教室の外で襲われたなら、誰でも犯行が可能だよ。」

 

「間違いかどうかは、まだ分かんないよ?お金 大好きハネゾラちゃんが犯人かもだし。」

 

「あ?テメーこそ どうなんだよ?」

 

「ケンカするでない。全員が犯人の可能性があるということじゃ。……ふりだしに戻ってしまったのう。」

 

「そうだね。犯人は研究教室の外で朝殻さんを刺して、朝殻さんは研究教室に逃げたけど…そのまま…。」

 

「事切れてしまった…そういうことね。」

 

「でも…それなら現場は、どこだったのかしら?」

 

(現場はーー)

 

 

1. “超高校級のママ”の研究教室

2. 鳥居・地蔵の近く

3. 空き教室の真ん中

 

 

 

「AIって、もっと賢いものだと思ってたなー。がっかりー。」

 

「うぐ!なぜボクが非難されるんですか!」

 

(キーボがストレスで おかしくなる前に考え直そう。…ロボットがストレスを感じるのかは知らないけど。)

 

 

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「犯人が朝殻を刺した現場は、あの鳥居や地蔵があった場所の近くだよ。」

 

「鳥居に若干ですが、新しい血が付着しているのが見つかっています。」

 

「そっか、あの辺りは暗いし…もともと壁や床も血痕みたいな模様になってたから…。」

 

「血を拭き取ってしまえば、現場がどこか分からなくなるわね。」

 

「どうして、犯人は現場を隠したのかしら?」

 

「さあな。案外、特に理由もねーかもしれねーぜ。とにかく、朝殻は外で襲われたんだろ。」

 

「しかし…やはり誰にでも犯行は可能だね。」

 

 

「朝殻さんについての議論では、犯人を探すことは難しそうね。それなら…絵ノ本さんは どうかしら?」

 

「えっと、朝殻さんの死体を発見した後に、壱岐さんと綾小路君を見つけて…それから、みんなで絵ノ本さんを探したんだよね。」

 

「みなさん、その時の行動について、詳しく話してください。」

 

「…あたしは朝殻さんの死体を発見してすぐ、自分の研究教室へ行ったわ。話した通り、その時は水槽に何もなかったわ。春川さんも一緒だったわよね?」

 

「そうだね。その時には、絵ノ本はいなかったよ。」

 

「僕は みんなに助けられた後、1人で3階を見ていたよ。その時、何も見つからなかったから、4階に戻ったんだ。」

 

「オレも3階を探した。綾小路とは別行動だ。綾小路は”超高校級の暗殺者”の研究教室の方で、オレは”超高校級の保育士”の研究教室方面を見てた。」

 

「私はずっと4階のアサカナちゃんの研究教室にいたよ。マリユーちゃんと一緒に。でも途中で、みんなの様子 見るために外に出たんだ。」

 

「その時、ママの研究教室からエノヨナちゃんの死体が見えて入ったの。その後すぐアヤキクちゃんが入って来て、アナウンスが鳴ったんだよね。」

 

「確かに、3階から4階に戻り、大場さんの研究教室に入った瞬間、放送が流れたよ。」

 

「そうじゃな。タマが研究教室の外に出て5分と経たない間にアナウンスが流れたぞ。」

 

「私は助け出された後、エイ鮫さんと2階を探したわ。」

 

「うん。4階にいられなくて…。壱岐さんと ずっと一緒だったよ。」

 

「私は みんなが各階に行ったのを確認してから充電していたキーボを取りに戻ったよ。」

 

「…モノ扱いしないでください。春川さんと合流して、絵ノ本さんの研究教室に向かう途中、アナウンスが鳴りましたね。」

 

「絵ノ本さんが見つかるまでに1人で行動していたのは、羽成田君と綾小路君ということかしら?」

 

「待て待て!オレが4階の階段 登るには、綾小路がいた通路を通らなきゃなんねーんだぞ。」

 

「僕が研究教室の中を見ている時なら可能だよ。」

 

「ああ!?ならテメーだってそうだろ!現に4階 戻ってんじゃねーか。その時 絵ノ本を殺したんじゃねーか!?」

 

「そんなに怒らないでほしいな。可能性を言っているだけなのだから。」

 

「エノヨナちゃんを探す間に、犯人が何かしてたとしたら、可能なのはハネゾラちゃんとアヤキクちゃん。あともう1人、行動が分からない人だね。」

 

「……そうね。」

 

「確かに、今の証言でいくと、もう1人おるのう。」

 

 

▼絵ノ本を探している間、1人だったのは?

 

 

 

「人の話はよく聞いておくものよ。2時間に1回 聞かないと禁断症状が出る怪談をお聞かせしようかしら?」

 

「…遠慮しとくよ。」

 

 

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「キミしかいません!」

 

大場。あんたは、何してたの?」

 

「え!?あ、あたし?やーね。春川さん。一緒に あたしの研究教室で絵ノ本さんがいないことを確認したじゃない。」

 

「それは、壱岐や綾小路を見つける前だよ。」

 

「キミは壱岐さんや綾小路クンを見つけた後、どこにいたんですか?」

 

「……どこって…。」

 

「2階には来なかったわよね。」

 

「僕が知る限り3階にも来ていないよ。」

 

「……。」

 

「大場さん?」

 

「………。」

 

「おい!テメーは、どこ いたんだ!?」

 

「あたしは!」

 

「うおっ!?」

 

 

「あたしは、自分の研究教室にいたわーー!!!」

 

「何じゃと?」

 

「大場さんの研究教室って…絵ノ本さんが発見された…場所…だよね。」

 

「そーよ!悪い!?」

 

「すごい開き直り方ですね。」

 

「テメーが絵ノ本を水槽に ぶち込んで殺したんだな?」

 

「そんなわけないじゃない!誤解よぉ!!」

 

「エノヨナちゃんの死体を発見した時、オオダイちゃんはいなかったよ?」

 

「絵ノ本を殺してから、どっかに隠れてたんだろ。」

 

「違うって言ってるでしょ!」

 

「お、落ち着いて、大場さん。」

 

「感情的になるなと言ったのは、お前さんのはずじゃがのう。」

 

「感情的にならずにいられますか!もう7人も亡くなってるのよー!最初から結構 限界キてたわよー!?」

 

「と、とりあえず…どこで何をしていたか話してくれないかな?信じるから。」

 

「うう…。あたしは…!ただ…ただメダルを隠したかっただけよ!」

 

「メダル?」

 

「だって!あたしの研究教室は朝殻さんの研究教室のすぐ近く!しかも、あたしは たくさんメダルをゲットしてたのよ!」

 

「そんなの!疑われちゃうじゃない!疑われたら、みんな あたしをクロにするじゃない!そしたら、みんな死んじゃうじゃないー!!ゲッホゴッホ!」

 

「わ、大場さん、大丈夫!?」

 

(低音の金切り声を響かせて、大場がハンカチを噛み締め泣きわめく。盛大に むせて周りに唾液を飛ばしながら。)

 

 

「そっかー!オオダイちゃんは、みんなを正しく導くために、非常時だっていうのにモノクマメダルを隠すなんて怪しいことしたんだね!」

 

「ンなもん、嘘に決まってんだろ!儲けたメダルを換金するために2人も殺しやがったんだ!」

 

「本当に違うのよ!ゲホッ、綾小路君と壱岐さんを見つけた後、このままじゃ疑われちゃうって思って…あたしの研究教室に戻ったのよ!」

 

「それから、コンピュータールームに行って…コンピュータールームの宝箱にメダルを隠したの。その後しばらくして、発見アナウンスが鳴ったのよ!」

 

「僕が4階に戻って大場さんの研究教室に入る前だね。」

 

「そうそう、私が研究教室でエノヨナちゃんを発見して すぐアヤキクちゃんが入って来たよ。アナウンスは、それと同時に鳴ったかな。」

 

「そうだね。僕が研究教室に入ると同時に鳴った。随分せっかちな放送だと思ったものだよ。」

 

「アナウンスなんざ、どうでもいい。大場がクロなら、綾小路や壱岐が襲われたのも頷けんだろ。」

 

「どういうことかしら?」

 

「いくら2人が文化系とはいえ、体格的に見りゃ十分デカい。そんな2人を選んで わざわざ拘束したのも、大場が犯人なら問題ねーだろ。」

 

「消去法じゃないの?怪力のハルマキちゃん、女子の中で1番 巨人のエイリオちゃん、ちっちゃいけどメチャクチャ動けるマリユーちゃん。」

 

「それに、暗殺者の私。さすがに、犯人も拘束しようとは思わないよねー。」

 

 

「体格なんて関係ないわ!だって、あたし…あたし、見つけたもの!」

 

「何をじゃ?」

 

スタンガンよ!メダルを隠した時に宝箱に入ってるの見たのよ!」

 

「そのスタンガンって、もしかして…。」

 

「僕らを気絶させた電撃銃だね。」

 

「おい、信じんのかよ?」

 

「確かに、私の研究教室からスタンガン1つなくなってたよ。どこ探してもなかったから、本当かもねー。」

 

「というか、スタンガンって本当に気絶するんだ?フィクションの世界の話だけだと思ってたよ。」

 

「国内の市販スタンガンだったら気絶なんてしないよね。でも、モノクマが用意したものだし、暗殺者の研究教室のものだし。」

 

「死んでもおかしくない電圧かけられるんじゃないかな?ね、ハルマキちゃん、そう思わない?」

 

「……知らないよ。」

 

「でも、それは重要な証拠品ですよ、大場さん!何で言ってくれなかったんですか!」

 

「言えないわよー!メダルを隠したことも4階にいたことも!バレちゃったら、みんな死んじゃうじゃないーー!!ゲホがはゴホ…!」

 

「結果、バレちゃって、大混乱に陥ってるんだよねー。」

 

「うう…ごめんなさい。もう隠し事はしないから、聞いてくれるかしら?」

 

「うん、聞くよ!詳しく話して!」

 

 

「あたし…朝殻さんが死んでるのを確認して、すぐ研究教室に向かったのよ。メダルを隠さなきゃ疑われちゃうって…。」

 

「疑われたら まずいって思ったから。でも、すぐ春川さんも入って来て…。」

 

「その時はメダルも取れず、そのまま春川さんと綾小路君や壱岐さんを探したわ。それで2人を見つけた後、誰も見てないうちに研究教室に戻ったのよ。」

 

「研究教室からメダルを持ち出して、隠せそうな場所を探したわ。それで、コンピュータールームに行ったのよ。」

 

「あんたがメダルを取りに戻った時、絵ノ本の死体は…まだなかったの?」

 

「なかったわ。あたしはメダルを取って、すぐ研究教室を出たから、その後は分からないけど…。」

 

「苦しい言い訳だな。どうせ、その時 絵ノ本を殺してたんだろ。」

 

「だから違うって言ってるでしょー!ゴッホゲホ!」

 

「だ、大丈夫?水とか 持ってくればよかったね…。」

 

「興奮しすぎると血管が切れるよ。歴史の中でも、激昂しやすい人、せっかちな人は早死にしている。例えばーー…」

 

 

「…そういえば、綾小路。あんた『せっかちなアナウンス』って言ってたけど、どういうこと?死体を見た直後にアナウンスが鳴ったってこと?」

 

「フム。見た直後…というより、大場さんの研究教室に入った直後と言った方が正しいかな。」

 

「どういうこと?」

 

「正確には、僕は研究教室に入っただけで、死体は確認していなかったよ。死体発見放送で初めて、死体があることに気付いたくらいさ。」

 

「なんじゃ?そんなに死体発見の判定は甘いのか?」

 

「どーでもいいだろ、そんなこと。大場しか絵ノ本を殺せねーんだからよ。」

 

「タマと綾小路、大場と私 以外は、大場の研究教室に行った奴はいないんだよね。」

 

「そうね。」

 

「うん、行ってないよ。でも、アナウンスって、シロが3人死体を見つけた時 鳴るんだよね?」

 

「じゃが、他の誰も絵ノ本を見ていないとなると、発見したのが2人だけなのにアナウンスが鳴ったということになるぞ。」

 

「誰か嘘ついてない!?今なら怒らないから、速やかに手 挙げて!」

 

「………誰もいませんか。おかしいですね。クロが いくら嘘を言ったとしても、アナウンスにクロがカウントされない以上、無意味なはずですが…。」

 

「シロが嘘つくなんてあるかな?よっぽどなチートキャラでないかぎり、シロが嘘を言うとは思えないけど。ね、ハルマキちゃん?」

 

(”前回”は、嘘つきが結構いたけどね。……自分を含めて。)

 

 

「まさか、死体発見したが気付いてねーとかじゃねーだろうな?」

 

「そんなことが…あるのかのう?」

 

「モノクマも分かんなくなっちゃった、とかじゃないかしら?」

 

(”前回”は…綾小路が言うほど、アナウンスは早く鳴らなかった。今回は…タイミングも、おかしい。)

 

 

 

ブレインドライブ 開始

 

Q. 2人だけなのにアナウンスが鳴った理由は?

1. 他にも死体を見たシロがいた

2. モノクマの怠慢

3. アナウンスの故障

 

Q. 死体を発見したシロ3人とは?

1. タマ、綾小路、朝殻

2. 大場、春川、タマ

3. 大場、春川、キーボ

 

Q. 春川と大場が死体を発見したタイミングは?

1. 朝殻の死体を発見する前

2. 朝殻の死体発見の後すぐ

3. 絵ノ本を探している間

 

繋がった

 

 

 

私と大場が死体発見アナウンスの人数にカウントされていたとしたら?」

 

「え?どういうこと?」

 

「だって、おかしいよ。タマと綾小路しか死体を見ていない時にアナウンスが鳴った。」

 

「他の人が死体を発見していたけれど隠している…というのは どうかしら?」

 

「朝殻さんが絵ノ本さんを発見した可能性もあるよ。どうだい?」

 

「確かにそうね。って、朝殻さんが先に亡くなったって話だったわよね?」

 

「それにしても、アナウンスのタイミングが早すぎるよ。綾小路が見る前に鳴るなんて。今までは…そんなに早くアナウンスは鳴らなかったのに。」

 

「今まではっても、今日以外で聞いたのは、まだ2回じゃねーか。」

 

「確かに、前の事件も…哀染君の事件も…わたし達が見てから少しして、アナウンスが鳴ったけど…。」

 

「……ハルマキちゃんには、確信があるみたいだね?」

 

「それにしても、春川と大場がカウントされるとは…どういうことじゃ?」

 

「朝殻さんの死体を発見して、あたしの研究教室に入った時よね?あの時は死体なんてなかったじゃない。」

 

(そうだ。あの時、死体は なかった。…それなら、どうして?)

 

 

「……見えていなかっただけ…かもしれません。」

 

「え?」

 

科学マジックの1種です。水中に入れると文字が現れたり、逆に消えたり…というものを見たことがありませんか?」

 

「……。」

 

(科学マジック?それで、水中にあったものが消えたかもしれない?それなら、関係がありそうなのは……。)

 

 

1.【高吸水性ポリマー】

2.【絵ノ本の絵本】

3.【右の水槽のタイマー】

 

 

 

「春川さん、よく現場の様子を思い出してください。”内なる声”が、あなたを応援していますよ!」

 

「……。」

 

 

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「絵ノ本の死体に付いていた園芸用のポリマーのことを言ってるの?」

 

「ポリマー?」

 

高吸水性ポリマー。よく水を吸水する物質だよ。オムツに使われてる。」

 

「ええ。どうやら、高吸水性ポリマーは水を入れると透明化するようです。」

 

「…どうやら、ねえ。」

 

「水槽の底には元々 ビー玉が敷かれていました。それを、倉庫にあった園芸用の吸水性ポリマーと入れ替えるんです。」

 

「絵ノ本さんは小柄です。ポリマーに隠れるように死体を入れておけば、水を抜いた状態では彼女の姿が見えません。」

 

「しかし…水を入れれば、ポリマーは水を吸水し、ほぼ水と同じ物質になる。それで、隠れていた死体が見えるようになるんです。」

 

 

(キーボが口元に手を当てながら話す。)

 

(けれど、全員 処理しきれていないようで、困惑の表情で私の肩の上のロボットを見ていた。)

 

 

 

学級裁判 中断

 

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