こんにちは!
先日、『子供にイライラしてしまった時の対処法』という記事に対し、猛烈な批判が向けられているのをツイッターで見かけました。
記事の内容は、 「今この瞬間は二度と来ないので、大人側の気持ちを切り替えよう。子どもをコントロールしようとするのはやめようよ」 という感じ。
これは本当にまさにその通りなんですけれど、なんせ書き方がよろしくない。
正直パパもママも「子どもが子どもの時は今だけ」なんて分かってるんですよね。
「コントロールしよう」なんて思ってる親も少数派。それでも、ワガママ言われればイライラしちゃう。人間だもの。
実を言えば、乳幼児を相手にするプロだってイライラすること、もちろんあります。人間だもの。
今回は、プロが実践している対:子どものイライラ対処法をまとめました。
①子どもへのイライラの原因=防衛反応|まずは自分の心のケア
イライラとは「不快」であり、動物としては排除すべきもの、もしくはその場から逃げるべきものです。
イライラする原因は、防衛反応。
子どもにイライラしてしまう自分を責めるのは、やめてしまいましょう。
何より大事なのは、親御さんがイライラした瞬間にご自身の心をケアすること。
仕事や家事その他雑務、生きてるだけでしんどいこの世の中で子育てしてて、そんな忙しい中子どもが「イヤイヤ」「嫌い!」だったりいらんこと言ったりしたり、はたまた叩くなどしてきたら!!
乳幼児や児童と関わる現場で働く人間も、ブラック★コーポレーション所以にボッロボロな時、イライラしてしまうこともあります。
そんな風に、我々が万一イライラするときには、アンガーマネジメントを行います。
アンガーマネジメントとは、怒りをコントロールする手法。
例えば、以下のようなことをしています。
1. 深呼吸する
ご存知の通り、呼吸というのはまず生命活動に必須ですが、脳に酸素を行き渡らせるのにも重要です。
「イライラしたり、精神が落ち着かないときはまず深呼吸」とは理にかなった行動です。
たとえ朝の忙しい中での「お着替えヤダ」「お靴ヤダ~!」が始まったとしても、まずは息を深く吐いて、身体が求めるまま吸って深く呼吸をしてみてください。
少しは気持ちが落ち着きます。
2. 思考停止する
「イラっとして、ついつい怒鳴ることになってしまった…」なんてよくありますよね。
それは、脳がイライラを解消させるために大声を上げさせてるだけなので、そんなに気にしてはいけません。
とはいえ、むやみに子どもを怒鳴りたくないですから、まず考えることを放棄しましょう。
この行動は「エポケー(判断留保)」なんて言われることもあります。
イライラしたまま発言するより、一度思考停止してしまい、目を閉じて動きを止め深呼吸。
私もこの方法で己を鎮めることが多いです。
特に「親御さんから預かった以上適切な知育をしなければならない、でもこの子は絶対座らないマン」との時間など。。
暴れていた子も、私が動かなくなったことで心配してくれたこともありました。優しいですね。
イライラしたまま叱りたくないときやってみましょう。
3. 自分を褒める
イライラした時だけでなく、日常的にしてもらいたいのがこちら。
子育てに限らず、とにかく自分を褒める。
よく聞く対処法ですが、これがなかなか日本人には難しいもの。
謙虚さを良しとして育てられたからでしょうか。完璧主義な国民性ゆえでしょうか。
日本のお父さんお母さんを見てると、本当に完璧であろうといつも努力されているように見えます。
電車で子どもを静かにさせなきゃ?ベビーカーは畳まなきゃ?室内ではお行儀良く遊ばなきゃ?座って1時間集中しなきゃ?
そんなことは無理だと、子どものいない世代も知っておくべきこと。
海外に行ったら日本人の子どもたちがいかにお行儀良くしつけられているのがよく分かります。(というか大人のマナーも国によって違うから面白いです)
「今日もうちの子◯◯できなかった」「また私は怒ってしまった」と思う前に、自分が今日できたことを褒め称えましょう。
だってイライラとは不快であり、動物としては排除すべきもの、もしくはその場から逃げるべきもの。
そんな中、逃げずに頑張ってるんだから!
私の勤めるブラック企業運営の幼児教室では、上司が休みの日にイヤミの電話をしてきますが、鏡に向かって「今日も頑張った!偉い!」などと自分を褒めて鼓舞してます。
イラっとした瞬間即座に、「今我慢した!偉い!私すごい!」くらいご自分を褒めて下さいね。
②イライラのケアがすんだら試す子どもへの対応
子どものイライラ行動に対処するためには、まずはパパママ側の心のケア。
そしてそれが終わったら、いよいよ子どもに意識を集中させましょう。
ここでは、年齢別のイライラ行動と対処法を記載していますが、どの年齢にも言えるのは、「そうしたかったんだね」「でも許されぬ」とまず受け止めて→無理だと告げるのが大事ということです。
上げてから下げるようで、大人の心は痛みますが。。
まず、子どもが何をしたかったのか受け止めることは、子どもの情緒を安定させるためにも重要です。
1. 無反応(1歳頃)
1歳頃の子どもに多いのは、「これをしたらママが反応してくれた」と学習して何度も同じことをしてしまうということ。
100%悪気なしなので、そういう場合は無反応が鉄則です。
ティッシュを無限にシュボシュボされても、何度食べ物をひっくり返されても、意外と強い力で叩くなどされても、「わー!」「あー!」「痛い!!」などと騒がず無反応。
怒りも悲しみも喜びもない顔で片付ける姿を見せましょう。
大人が無反応であれば、次第にその行動をしなくなります。
2. そのままの感情を言葉にする(2歳~3歳頃)
2歳頃からいわゆる「イヤイヤ期」と言われますが、これは「自分と他者の違い」が明確になったという成長の証です。
この頃の子どもは「どこまで他者は自分の言うことを聞いてくれるか(ワガママがどこまで通るか)」を試してくることがあります。
「靴を履きたくない」「歩きたくない」「食べたくない」「お風呂いきたくない」
言葉が発達した子であれば「嫌!」と言い、言葉が上手く出ない場合、叩くなどで訴えてくることもあります。
いくらこちらが強靭な肉体を持つ大人といえども叩かれると痛いしイラっとしますよね~…
そんなときは「今、痛かった」「ママ悲しいな」「一緒に〇〇したいのに残念だ」など素直に吐露していいでしょう。
(私個人としてはですが、)泣いてしまっても良いと思います。
子どもが「自分と他者」を認識しだしたのですから、「他者」の感情に深く触れる機会も必要です。
3. 真似する(3歳頃~)
困った子どもの行動を真似して、子どもにこちらの気持ちを気づかせるのも1つの手です。
その場で真似しても良いですが、おすすめはおままごと。
おままごとで子ども役を買ってでて、「日頃の〇〇ちゃんみたいにするね」と困った行動をしてみると効果テキメンです。
何よりそのスタンスでいると、いざイライラする言動に遭遇したとき、「おままごとのネタにしたろ」と思えてあまり怒りゲージが上がらないです。
4. 全てゲームにする(3歳頃~)
忙しいときは「〇〇するのママパパとどっちが早いかな!?」と競争にしてしまうのもおすすめ。
もちろん、負けてあげて、できたことを褒めるまでがセットです。
日本の電車の中など静かにしなければならない場所では、「静かな人が勝ち」などと言ってヒソヒソ声でのお話も効果的。
ただし、ゲームにしてハマる子はハマってくれますが、全く我関せずな子も多かったりします。
5. あらかじめのお約束(4歳頃~)
お出かけ前、乗り物への乗車前、習い事前などにあらかじめお約束をしているという家庭は多いでしょう。
それ自体は素晴らしいことです。
が、「始まる前のお約束」を理解できるのは精神年齢3歳頃~、実践できるのは精神年齢4歳頃~です。
そして、「お約束守れたら〇〇あげる」などを言い出してしまうと、〇〇がない時困ることになるので、できれば避けましょう。
〇〇の代わりに、約束を守れたら思い切り褒めることができれば、褒められること自体がご褒美になり、頑張ってくれます。
「イライラしてもいい」が子どもにイライラしない合言葉
今回は知育と離れたイライラするときのハウツーをご紹介しました。
子どもにイライラしてしまうのは、誰しもが経験することですので、自己嫌悪に陥らないで頂きたいもの。
ここではその場限りのイライラ対処法をご紹介しましたが、もし慢性的にイライラしてしまう場合は適切な休息が必要だと思います。
子どもを預けて1人になる時間を作っても良いし、シッターさんに頼んで夫婦でお出かけしても良い。
それについて何か言ってくる人がいれば、「外国/現代の子育てを知らない視野の狭い人」です。
「『親御さんが』無理なく続けられることが1番です。」
知育に関して教室でよく言われることですが、子育て自体もそう言えるはずです。
イライラしても良いし、完璧に・上手くやらなくても良い。
そう思うだけで、イライラすることも少なくなるかもしれませんね。
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