英語では通じない!一般名化した意外な商標名とは|商標名と商品名との違いは?商品名由来の日本語

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先生
先生
日常で使う細かな用品って、結構英語で分からなかったりしますよね。
たしかに!セロテープ取って!バンドエード持ってる?と言ったら通じなかったことがありました。
トラウマウサギ
トラウマウサギ
先生
先生
英語圏の人ですか?
いえ、違います。
トラウマウサギ
トラウマウサギ
先生
先生
なるほど。セロテープもバンドエードもカタカナ語ですが、「世界で通じる英語」ではないんですよ。
また和製外国語ですか?
トラウマウサギ
トラウマウサギ
先生
先生
実は、これらは商標名と呼ばれる物です。もともとは商品なんですが、それそのものを表す一般名として広く使用されているんですね。
先生
先生
けれど、国によっては全く通じないことも多いので注意が必要です。

 

商標名とは?商標名と商品名の違いは?

「セロテープ取って」「ムヒ買った?」などのように、「テープ」や「痒み止め」を表す場合が多くあります。

この「セロテープ」や「ムヒ」は商標名/商品名

まずは、この商標名や商品名について、詳しく見ていきましょう。

 

 

商標名とは

商標とは、商品の商品名やサービスマークのこと。

先生
先生
トヨタの「プリウス」も、ニンテンドーの「Switch」も、ルタオの「ルーブルフロマージュ」も、全て商品名であり商標です。

 

商標名と商品名の違いとは

商標名と商品名の違いは、文房具とペンの違いに似ています。

商標名=①商品名+②サービスマーク

つまり、商標名は商品名を含むということであり、商品名の上位互換ということです。

先生
先生
サービスマークには、宣伝に使用するために使う造語なども含まれます。「美少女」や「メディア」なども商標のひとつです。

 

 

商標を登録するメリットとは

商品名やサービスマークを商標名として特許庁に登録することで、その商標に商標権が与えられます。

商標権が得られれば、その商標を自社だけが使用できる権利を得られ、同業他社の似た商品と差別化が図れます。

トラウマウサギ
トラウマウサギ
なるほど、「ポカリスエット」と同じような商品を同じ名前、パッケージで売り出すことはできないんですね!
そうです。せっかく宣伝や広告などで有名になっても、他社で同じ名前で出されて消費者がそっちを買ってしまったら、営業努力が水の泡ですからね。
先生
先生

商標名は更新することで半永久的に権利を行使できます。

万が一、権利が侵される場合は賠償金を請求できます。

 

商標かどうか調べるにはどうする?

企業の企画や広告担当者は、他社の商標を知っておく必要があります。

たとえわざとでなくても、他者で登録したものを自社商品に使ってしまえば、賠償金請求の対象になるからです。

どのように調べるのでしょうか?

ズバリ、特許情報のプラットフォームで調べましょう↓↓

https://www.j-platpat.inpit.go.jp

商標登録されているけれど、一般名として使用が許可されている商標名もたくさんあります!

 

一般名のように使用される商標名/商品名

さて、商品名や商標名が一般名のように使用されることはよくあることです。

これらの商標名を英語や外国語だと勘違いする例は多いですが、外国で通じないことが多いのでご注意を!

営利目的の宣伝活動に商標を用いると賠償金請求されることもあるので、さらにさらにご注意を!

先生
先生
ちなみに、特許庁により「普通名詞化した」と判断され商標権がなくなったり、企業が商標権を放棄して完全に普通名詞になった言葉もあります。
商標→一般名のように使われる→固有名詞へ…そんなこともあるんですね。
トラウマウサギ
トラウマウサギ
先生
先生
はい。正露丸、エレベーター、巨峰なんかも、普通名詞になった商標です。

 

味の素

味の素は、アジノモトの登録商標名

1952年に商標登録されました。

一般名称は、うま味調味料

先生
先生
グルタミン酸をつかった調味料ですね。お国によっては私たちが大好きなこの「旨味」を感じられない人もいるそうです。

 

ウォシュレット

ウォシュレットは、TOTOの温水洗浄便座の商品を表す商標

ちなみに、LIXILでは「シャワートイレ」の名前で商標登録しています。[/word_balloon]

 

コロコロ

コロコロは、ニトムズの登録商標名

漫画雑誌ではなく、粘着シートがロール状に巻かれた筒状の掃除用具です。

1987年に商標登録されました。

 

サランラップ

サランラップは、旭化成ケミカルズの商標

1952年に旭化成と米ダウケミカル社が提携して日本で発売されました。

商標登録は、1965年。

「サランラップ」は、アメリカでも広く使われており、ダウケミカル社の商標名「サランラップ」を一般名として使うこともあります。

先生
先生
ちなみに、クレハのクレラップも商標名です。

 

スマホ

スマホは、日本健康科学研究センターの登録商標

スマートフォンのタッチパネルを汚さない同社は「スマホ・クリーンタッチ」という商品を発売しています。

先生
先生
「スマホ」は登録以前からスマートフォンの略語として一般名化しているため、「スマホ」が付く他社商品の登録はたくさんあります。

 

セロテープ

セロテープは、ニチバンの商標名

国産初のセロファンテープの商品で、発売初期には国内で競合がいなかったため、一般名化しました。

ちなみに、セロファンテープを世界で初めて商品化したのは、イギリスのセロテープ社でした。

先生
先生
アメリカ英語では、scotch tape(スコッチテープ)と呼ばれます。

 

宅急便

宅急便は、ヤマトホールディングスの商標

宅配便は、登録されていない一般名です。

トラウマウサギ
トラウマウサギ
郵便局や佐川急便では「宅急便」というサービス名を使えないんですね!

 

タッパー

タッパーは、米タッパーウェア・ブランド社の商標名

1963年から日本で発売され、1966年に商標登録されました。

一般名は、プラスチック容器

 

デジカメ

デジカメは、三洋電機の商標

しかし、デジタルカメラの略称として、使用が許可されています。

 

バンドエイド

バンドエイドは、ジョンソン・エンド・ジョンソンの商標

一般名は、絆創膏

アメリカ英語では「band-aid」で通じますが、英語の一般名は「plaster」。

先生
先生
「band-aid」は、もともとアメリカの会社の商品名であるため、アメリカではこの商標が一般名化して使われています。

 

プチプチ

プチプチは、川上産業の商標名

物を包む緩衝材として同社が1967年に独自式のプチプチを開発、1994年に商標登録されました。

企業によって「エアクッション」「エアキャップ」など、呼び方を変えています。

一般名は、気泡緩衝材

先生
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ちなみに、世界で初めて開発されたのは、1950年代のアメリカ。「Bubble Wrap」という商標名で呼ばれることがほとんどです。

 

プラモデル

プラモデルは、日本プラスチックモデル工業協同組合の商標名

一般名は、プラスチックモデルキット

先生
先生
ただし、「プラモデル」の方が一般名称と認知されているため、一部使用されている場合も見られます。

 

フリーマーケット

フリーマーケットは、日本フリーマーケット協会の商標

今でこそ英語で「free market」ですが、「自由な市場」という意味の呼び名は日本独自かつ最近のものです。

フリーマーケットのルーツは、フランス各地で行われていた「Flea Market(蚤の市)」。

教会前や公園などで、不用品や再生可能なものを売買・交換し再利用していたフランス文化が、アメリカを通して日本に入ってきたものです。

日本では1970年代後半から広がっていきますが、その際、日本フリーマーケット協会がより親しみを持てるように「Free Market」として紹介しました。

先生
先生
日本人の「L」「R」の発音が聞き取れないことを逆手に取ったネーミングですね!
先生…?
トラウマウサギ
トラウマウサギ
先生
先生
母語に「L/R」の違いがない日本人が聞き取れないのは当然のことです。それより、言葉が伝わる過程で言葉の意味や翻訳に違いが出るの面白くないですか?興奮します!
(変な人だ……。)
トラウマウサギ
トラウマウサギ

 

ボンド

ボンドは、コニシの登録商標名

1952年に発売が開始され、1953年(昭和28年)に商標登録されました。

一般名は、木工用ボンド

 

マジックテープ

マジックテープは、クラレの登録する商標名

1960年から発売され、1978年に商標登録されました。

輪状のループと釣り針状のフックで面同士貼り付くマジックテープの構造は、スイス生まれ。

一般名称は、面ファスナーです。

 

万歩計

万歩計は、山佐時計計器の商標名

一般名は、歩数計です。

先生
先生
自動車が普及したことで運動不足が取り沙汰されていた1965年、ヤマサから日本初の歩数計「万歩メーター」が売り出されました。

1984年には、万歩計が商標登録がされています。

 

ゆるキャラ

ゆるキャラは、漫画家のみうらじゅんが考案したもの。

同氏を代表とするみうらじゅん事務所が商標名として登録しています。

ご当地キャラクターの総称として知られていますね。

 

ラジコン

ラジコンは、増田屋コーポレーションの商標

リモコンで自動車やヘリコプターを動かすオモチャの名称として1956年に商標登録されました。

他社では、一般名である「ラジオコントロール(Radio Contro)」や略称「RC」表記を使用します。

先生
先生
企業による商標は、商品だけではありません。
先生
先生
いわゆる造語や新しい言葉も、商標として登録されています。例えば、美女や美少女、イケメン、イクメン、メディア、婚活、コスプレ、メイドカフェなど。
ええ!結構色んなところで使われてませんか!?
トラウマウサギ
トラウマウサギ
先生
先生
はい。一般名を商標として登録している場合もあります。いってきます、うれしい、お年玉、忍者、ゴールデンウィークなど。これらは、一般名として使えば使用可能な商標でもあります。
言ったもん勝ち、登録したもん勝ちなところがあるんですね…。
トラウマウサギ
トラウマウサギ

 

一般名化した商標名=独占・寡占企業の商品?

まるで一般名のように使用される商標名/商品名をたくさんご紹介しました。

普通名詞(一般名)かと思ったら、固有名詞(商標名)だった!という驚きはありましたか?

これらの一般名化した商標名の特徴として、その商品が市場で特に有名である、独占または寡占していることが挙げられます。

先生
先生
逆に、いくつかの有名会社が競合する商品などは、一般名詞のように使われにくいですね。
「キッコーマン取って!」「エリエール持ってる?」とは、あまり言いませんもんね。
トラウマウサギ
トラウマウサギ

商標名/商品名が一般名化していく歴史というのは、興味深いものですね!

 

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