【知る】【分かる】【理解する】の違いとは?日本語と英語の区別・使い分け|【解る】【判る】の違いも


トラウマウサギ
トラウマウサギ
うーん、英語訳は意訳だから…ぶつぶつ…
どうしました?
先生
先生
トラウマウサギ
トラウマウサギ
先生、映画を見てたら「I know that. 」の日本語訳が「分かってる」と出たんです。
トラウマウサギ
トラウマウサギ
でも、「know」は「知る」ですよね?「知ってる」と訳さなかったのはなんでかなと思って…
ふむ。「know」と「understand」はそれぞれ「知る」と「分かる・理解する」と習うことも多いですが、やはりさまざまな訳し方があるんですよ。
先生
先生
トラウマウサギ
トラウマウサギ
そうですか、やっぱり。
結果による状態継続の動詞「知っている」「分かっている」を、英語の現在完了形(継続)で表さないことも多いですね。
先生
先生
トラウマウサギ
トラウマウサギ
………??
今日は「知る」「分かる」「理解する」について、詳しく見ていきましょう。
先生
先生

【知る】【分かる】【理解する】は、どれもある物事について正しく判断できる様子を表します。

違いをすぐに口で説明できますか?

【知る】は英語で「know」、【分かる】【理解する】は「understand」のように簡単に説明することもできるかもしれません。

が、簡単に見えて、結構難しいのが、これらの違いです。

 

 

【知る】と【分かる/理解する】の違いとは?

【知る】【分かる】【理解する】の違い、それぞれの意味を理解するには、まず、【知る】【分かる/理解する】と分類して説明する必要があります。

 

【知る】とは

経験・知識・情報を持っていること

知識のない状態→知識のある状態

「昨日初めて、彼女の名前を知った。」

「ねえねえ、知ってる?あの子オタクなんだって」

「私は彼が優しい人だと知っている。」

「一を聞いて十を知る」

 

【分かる/理解する】とは

経験・知識・情報を正しく判断できること

分からない状態→分かった状態

「ここまで、分かりますか?」

「説明書を読んだだけではよく分からない(理解できない)。」

「私の言うこと、分かってる?」

「話せばきっと分かってくれる(理解してくれる)よ。」

 

例えば・・・

【Aさんについて言う場合】

Aさんと初めて会って自己紹介した時点なら、Aさんを【知る】。

知らない人だったAさんのことを正しく判断できるようになれば、Aさんを【分かる/理解する】。

先生
先生
他人の気持ちを100%正しく判断できる人はそういないとは思いますが…こんな例ならどうでしょう。
【ニュートンの万有引力の法則の場合】

万有引力というものの存在を初めて見聞きしたら、それは【知る】。

万有引力について詳しく学び、論理的に判断し、例えば人に教えられるなら、それは【分かる/理解する】。

基本的に人は【知る】を経験してから【分かる/理解する】に移ります。

ひとつの事柄に対し【分かる/理解する】→【知る】ことはありません。

つまり、 【知る】と【分かる/理解する】には、時系列的な違い があるということです。

 

【分かる】と【理解する】の違いとは

【知る】と【分かる/理解する】には、時系列的な違いがありました。

それでは、【分かる】と【理解する】の違いとはどのようなものでしょうか。

 

【分かる】とは

経験・知識・情報を感性的(または論理的)判断できること

心や気持ちで感じた結果が多い

【理解する】よりも広い意味

 

【理解する】とは

経験・知識・情報を論理的に判断できること

頭で理論的に考えた結果が多い

 

例えば・・・

「ニュートンの万有引力の法則を分かっていますか?」「分かります。」

「ニュートンの万有引力の法則を理解していますか?」「理解しています。」

「分かります」の方は、何となく知っていて概要を言える人~細かく理解している人まで使える広い意味があります。

昨日テキストで見たレベルでも、学者レベルでも【分かる】が使えます。

一方、「理解しています」というと、かなり高いレベルの知識を求められます。

先生
先生
万有引力の法則という論理に対しての知識レベルが【理解する】<=【分かる】ということ。
「『愛してる』の意味は理解できても、実際には分かっていない」

これはどうでしょうか。ややこしい言い回しですが、このような文はよくあります。

この場合、『愛してる』という意味は説明できる・論理は分かる。

けれど、感性的に伴っていないという状態です。

先生
先生
万有引力とは逆に、レベルが【分かる】<【理解する】の図式になります。『愛』は感性的、『万有引力』は論理的な考えが必要だからでしょう。

 

【知る】【分かる】【理解する】の違いを英語

【知る】と【分かる】【理解する】は、英語でなんと訳されるでしょうか?

中学英語で「know/知る」「understand/分かる・理解する」と習った印象が強いのではないでしょうか?

それだけではありません。

英語ではさまざまな翻訳が使われており、意訳として【分かる/理解する】の場面で【知る】が使われる場合もあります。

 

【知る】の英語訳は?

know / understand

feel

be acquainted with

 

【分かる】の英語訳は?

understand / be understood

get / see

 

【理解する】の英語訳は?

understand / comprehend(フォーマルな言い方で理解する)

grasp(把握する)

follow

先生
先生
英語→日本語の場合、場面によって「知る」「分かる」「理解する」は自由度高く翻訳されています。そのキャラクターの言い方を決めてそれっぽくしたり、厳密に言えば「分かっている」ことを「知っている」としたり…

 

【分かる】の類語【解る】【判る】の違いとは?

【分かる】と同じ訓読みで【解る】【判る】としているものを見たことはありませんか?

全て「わかる」と読みますが、意味の違いはあるのでしょうか?

 

【分かる】とは

【解る】【判る】両方の意味がある

「常用漢字表」(2010年11月改定)に「わかる」で唯一定められる。

最も頻度が高く、公用文に使用される

 

【解る】とは

理解すること(つまり論理的な知識を指す)

公用文では「分かる」と表記される

「万有引力の理論が解る。」

「難解な問題も、解るとおもしろいものです。」

「意味が解らないよ。」

 

【判る】とは

物事が判別・判断されること

公用文では「分かる」と表記される

「子どもは、その人が母だと判ったとたん走り出した。」

「彼が尊敬に値しない人間だと判った。」

「高いか安いか判りかねます。」

 

まとめ

  • 【知る】【分かる】【理解する】の違い

【知る】知識のない状態→知識がある状態

【分かる】分からない状態→感性的(または論理的に)正しく判断できる状態

【理解する】分からない状態→論理的に正しく判断できる状態

  • 【分かる】【解る】【判る】の違い

【分かる】は、広義の意味。公文書で使われる。

【解る】は、理解する。

【判る】は、判別・判断する。

 

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