【意思】と【意志】の違いとは?決定が強いのはどっち?弱いのは?【遺志】【意向】の違い・英語・法律用語も

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トラウマウサギ
トラウマウサギ
お父さんうさぎは、僕の意思をいつも尊重してくれました。それで僕は留学したんです。
素敵なことですね。お父様は今…。
先生
先生
トラウマウサギ
トラウマウサギ
今は、お月様に帰りました。
そうですか、すみません。彼の遺志を君が受け継いでいるんですね。
先生
先生
トラウマウサギ
トラウマウサギ
ええ、お父さんうさぎの意志を僕が受け継いでって…先生、さっきから僕ら「いしいし」言いすぎでは…?
ああ、むいしきにそうなってました。
先生
先生
トラウマウサギ
トラウマウサギ
……。
今日は、同音異義語である【意思】と【意志】の違いを見ていきましょう。
先生
先生

 

 

【意思】と【意志】の違いとは

前回、【意志】は明治時代にできた翻訳語だと紹介しました。

参考:明治時代にできた英語・ドイツ語由来の翻訳語31選!

同音異義語の【意思】と【意志】の違いを見ていきましょう。

 

【意思】の意味と例

思考、気持ち、頭の中で考えていること

英語:intention, mind

類義語:思考・所存・意識・意欲

ぼんやりした考え、クリアな考えどちらも含む

「君の意思を尊重します。」

「日本人はあまり意思表示をしない。」

「意思の疎通がうまくできていなかった。」

【意志】よりも思考が弱い場合がある

明治時代に、哲学用語として造られた翻訳語【意志】と混同して使われました。

現代の日常会話でのコミュニケーションでは、【意思】を使うことが多いでしょう。

 

【意志】の意味と例

対象がある積極的な思考

英語:will(明治時代の『哲学字彙』にて紹介されたwillの翻訳語)

類義語:志向・意欲・自発

「今年こそはダイエットを成功させるという意志を固める。」

「強い意志を持ち、彼は一歩を踏み出した。」

「患者と医師の意志疎通は問題なかった。」

「患者の意志を確認した。」

【意思】よりも強い思考

近代では哲学・心理学用語として用いられました。

医療の世界では【意志】を使います。

 

例えば…

働いてないAさんが「そろそろ働こっかなぁ~でもなぁ~」という場合は【意思】。

「よっしゃ働くぞ!」と求人を探している場合は【意思】でもあり【意志】でもあります。

より明確な志望動機があり、心からその会社に入りたいと願う場合は【意志】です。

したがって 【意志】の方が、思考や対象への気持ちが強い といえます。

トラウマウサギ
トラウマウサギ
「志」が付いてますもんね。

 

法律用語における【意思】と【意志】

明治時代中期に混同が見られたものの、【意思】は法律用語、【意志】は心理学・哲学用語+日常会話の用語と区別されていました。

今日では、【意思】は法律用語+日常会話でよく用いられ、【意志】は哲学・心理学の他、医療用語でよく用いられる用語です。

 

法律用語【意思】とは

1. 民法上は、表示行為の直接の原因となる心理作用、すなわち、欲求ないし承認、特に権利義務の変動に向けられたものをいう。

2. 刑法上は、自分がしようとする行為に対する認識をいう。「犯意」と同じ意味に用いる場合もある。

先生
先生
契約や相続などの手続きでは必ず本人の「意思表示」が必要です。

 

【意思】【意志】と【遺志】の違い

同じく同音異義語の【遺志】とはなんでしょうか。

 

【遺志】の意味と例

故人が果たせず残した志のこと

「父の遺志を継いで、政治家になる。」

「板垣退助の遺志とは、どんなものだったのだろう。」

【意思】【意志】が生きているものの考えである一方、【遺志】は必ず生きていない人の考えを指します。

 

【意思】【意志】と【意向】の違い

似た漢字と意味の熟語に【意向】があります。

 

【意向】の意味と例

心の向かうところ

このようにしたらどうかという考え

思わく、今後の展望

「相手の意向を確かめる。」

「そちらのご意向を伺いたく存じます。」

 

まとめ

  • 【意思】と【意志】の違い

【意思】は、思考。日常会話や法律用語として使われる。

【意志】は、積極的な思考。哲学・心理学の他、医療現場で使われる。

  • 【遺志】は、故人の志。
  • 【意向】は、今後の展望。

 

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