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原因・理由・要因・根拠の違いとは?対義語、類語は?日本語の違いを例文・英語・言い換え表現から解説|両方使える例文も

先生
先生
前回は「~ので」と「~から」の使い方の違いを学びました。
はい、「~ので」は【原因】、「~から」は【理由】を意味する言葉です!
トラウマウサギ
トラウマウサギ
先生
先生
では、【原因】と【理由】の違いはなんでしょう?
え、ええと…あれ?どちらも同じような…?
トラウマウサギ
トラウマウサギ

 

「ので」と「から」の違いとは?で、違いを解説しました。それでは、「~ので」が表す【原因】と「~から」が表す【理由】の違いとは何なのでしょうか。

 

原因と理由の違いは?例文・対義語・英語言い換え

【原因】と【理由】は、日本人でも同じ意味と捉える人も少なくありません。しかし、実は違いがあるこの2つ。

まずは、【原因】と【理由】日本語の違いを英語、対義語、類語・言い換え表現から見ていきましょう。

 

【原因】の類語・対義語・英語言い換え

状態を引き起こしたもとになっていること

因果関係の結果のもとになっている事柄

類語:導因、起こり、素因、誘因など

対義語・反対語:結果

英語:cause, sourceなど

ネガティブな事柄に使われることが多い。

意志動詞では使いにくい。

 

【理由】の類語・対義語・英語言い換え

ある状態がそのようになったいきさつ

その人がそうしたわけ・事情

類語:訳、いわれ、ゆえん、裏付、原拠、徴証、拠り所、証、根拠、明かし

対義語・反対語:帰結など

英語:reason, motiveなど

ポジティブな事柄・ネガティブな事柄どちらにも使われる。

 

【原因】と【理由】の違い:例文で見る日本語の違い

「事故が起こった原因は、運転者の飲酒によるものだった。」

「事故が起こった理由は、運転者の飲酒によるものだった。」

2つを比べてみると、①【原因】では、 「なぜ」事故が起こったのか質問に答える大元 「飲酒運転」を強く指し示しています。

②【理由】では、 なぜ事故が起こったのか質問に対して 「飲酒運転」と内容を伝えるニュアンスがあります。

先生!よく分かりません…!
トラウマウサギ
トラウマウサギ
先生
先生
では、こんな例ならどうでしょうか?
「彼女がダイエットする原因は、太ったからだ。」

「彼女がダイエットする理由は、太ったからだ。」

これらはどちらも間違いではありませんが、【原因】は人の意識的な行動(意志動詞を伴う)に使うと違和感が出ますね。厳密には、【理由】が正解。

先生
先生
【原因】は、結果(事象や無意志の人の行動)に対して「なぜ?」を返す場合、【理由】は、人が何かをすることに対して「なぜ?」を返すときにも使えます。
ややこし~。
トラウマウサギ
トラウマウサギ
先生
先生
そこに人の意思が入っていないなら、【原因】が使えます。例えば、「交通事故」「自然災害」「殺人事件」「彼女が太った」「ドアが閉まった」など。
「殺人事件」は、人の意思が入るのでは?
トラウマウサギ
トラウマウサギ
先生
先生
ここでは、日本語の言葉の上でだけ考えましょう!「コントロールできるかできないか」で考えると分かりやすいですよ!
「殺人事件が起こった(無意志動詞)原因は、私怨によるものだ。」

「彼が殺人事件を起こした(意志動詞)理由は、被害者を憎んでいたからだ。」

 

【原因】と【理由】の違い:両方使える例文

「2人が結婚した原因を探る。」

「彼女が彼と結婚した理由は、節税対策だ。」

①は【原因】が書かれていないのに「結婚」をよく思っていない人の発言のように感じます。それは、【原因】は、ネガティブな結果の元を言うときに使うからです。

②のように【理由】を使うのであれば、ネガティブな話にもポジティブな話にもなります。

「結婚」というおめでたい事柄なのに、どちらも不穏ですね…。【理由】を使うなら「結婚」が良くも悪くも感じられますね。
トラウマウサギ
トラウマウサギ
「結婚した理由は、政略によるものだ。」

「結婚した理由は、彼が大好きだったからだ。」

 

要因と原因の違いは?英語・対義語・言い換え

【原因】の類語に【要因】があります。それでは【原因】と【要因】の違いは何でしょうか。

英語、対義語、類語・言い換え表現、例文を見ていきましょう。

 

【要因】の例文・対義語・英語言い換え

主要な原因のこと

類語:原因、もと、導因、起こり、素因、誘因など

対義語・反対語:結果

英語:factor, primary factor, main causeなど

ビジネスや論文など、堅苦しい印象

ポジティブな事象にも使える

「売り上げが伸びた要因として、インターネット広告の効果が考えられます。」

いろいろ原因はあるけれど、大きな原因が「インターネット広告」だったということですね。

要因と原因の違いは、ポジティブな事象にも使えること。そして、【要因】は堅苦しい印象があります。

 

根拠と理由の違いは?英語・対義語・言い換え

【理由】の類語に【根拠】があります。それでは【理由】と【根拠】の違いは何でしょうか。

英語、対義語、類語・言い換え表現、例文を見ていきましょう。

 

【根拠】の例文・対義語・英語言い換え

理由に客観性を持たせる情報・データ

類語:裏付、原拠、徴証、拠り所、証、明かし、裏付け、証跡など

対義語・反対語:事実無根、根拠薄弱、口から出まかせ

英語:evidence, basis, foundationなど

理由を支えるのが根拠(数値・データ・実物)

「インターネット広告の効果による売り上げが伸びた根拠は、アンケート調査によってデータが得られています。」

売り上げが伸びた理由が「インターネット広告」で、その根拠がアンケートということですね。

根拠と理由の違いは、【根拠】が【理由】を支える数値・データ・実物であることです。

 

まとめ

  • 原因・理由・要因・根拠の意味

【原因】は、因果関係の大元を言う。ネガティブな事柄に使われることが多い。

【理由】は、人の行動のわけも説明できる。ポジティブでもネガティブでも使える。

【要因】は、主な原因。

【根拠】は、理由に客観性を持たせる情報・データ

  • 原因・理由・要因・根拠の違い

【原因】と【理由】の違い:【原因】はネガティブ/コントロールできない事柄に使われることが多い。

【要因】と【原因】の違い:【要因】はポジティブにも使える。堅苦しい印象がある。

【根拠】と【理由】の違い:【根拠】が【理由】を支える数値・データ・実物である。

前回記事:【ので】と【から】の違いとは?

次回記事:【使用】と【利用】の違いとは?

 

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