





【反省】【後悔】【自省】の違いとは
よくセットで使われる【反省】と【後悔】。
例)遅刻はしたけど反省も後悔もしてねーある>(●v●)、
分かっているようで、その意味の説明は難しいかもしれません。
また、【反省】と【自省】の意味を知らず間違えて使っている人も多くいます。
【反省】とは
自分の行動やあり方を振り返って、それで良かったか考えること
失敗や良くない点を改めようと考えること
英語:reflection, introspection, reconsideration
未来を見てフィードバック
「反省点を挙げる。」
「反省してる?」「うん、ごめんなさいママ。」
「反省したからといって許されることばかりではない。」
「反省はしろ。後悔はするな!」(松岡修造の名言)
【後悔】とは
してしまったことについて、後から悔やむこと
英語:repentance, regret
過去のみを見ている
「学生時代にもっと勉強しておけばと、後悔している。」
「後悔先に立たず。」
「後悔するくらいなら、最初からするな。」
【自省】とは
良し悪し関係なく、自分の行動やあり方を振り返って考えること
価値観や自分のあり方について考えること
英語:reflexion, reflection, self-examination
未来のための指針となる
「今回のことを自省して、次はより良いものにしていきます。」
「自省することで、自分が次に何をすべきか見えてくる。」
例えば・・・
①「お茶碗を割って反省している。」
②「お茶碗を割って後悔している。」
③「お茶碗を割って自省している。」
①の場合、お茶碗を割ったことは完全に発言者が悪い場合に使います。
今後そのようなことがないように、未来に活かすことができるのは【反省】です。
②では、ただ悔いているだけです。
そこにはフィードバックがなく、未来に活かすという気持ちは特に入りません。
③の場合、良し悪しに関係なく、自分がお茶碗を割ってしまったことについて考えている状態です。


【反省】に関わるよくある間違い
幼少期には、何かと【反省】をさせられてきたもの。
幼少期で良し悪しが分からない状態の場合、社会通念上「悪いこと」をしてもそれが悪いと理解できない場合があります。
例えば、3歳児が机に上ってしまったときに必要なのは【反省】を求めることではなく、「机上に乗ってはいけないと学ぶ」こと。
ですが、多くの場合、【反省】するよう求められる子が多いのではないでしょうか。
それにより、【反省】という言葉は、悪気がなくても、良し悪しが判断しにくくても使われるようになっています。
「今日のプレゼンについて反省する。」
「リレーで1位を取れなかったので、反省した。」
「商談の段取りについて反省する。」
これらは、すべて決定的に自分のせいで大失敗が起こったわけでない限り、【自省】に変えるのが本来の意味として正しいでしょう。
【反省】という言葉を使うと、プレゼンやリレーや商談の準備をあえて疎かにしたために起こった失敗のように捉えることができます。
(たぶんそんな人はいないでしょう)
善良な市民である私たちにとって必要なことは【反省】ではなく、自分の心の在り方を決める【自省】。
何でも「自分が悪い」と責めて【反省】するより、【自省】する習慣を付けていくことをおすすめします。

【反省】【後悔】と類義語【猛省】の違い
【反省】と【自省】と似た言葉に【猛省】があります。
【猛省】とは
激しく【反省】すること
英語:fierce reflection
【反省】よりも程度が強い
「今回のことを猛省する。」
「猛省の経験を重ねた結果、失敗することがなくなりました。」

まとめ
- 【反省】は、悪いことや失敗について、未来のためにフィードバックすること。
- 【後悔】は、起きたことを悔いるだけ。
- 【自省】は、未来のために自分の心の在り方や指針を考えること。
- 【猛省】は、激しく【反省】すること。
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