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認知と認識の違いを分かりやすく!使い分け・例・英語から解説|類義語 感覚/知覚/把握との違い?心理学・マーケティングも

トラウマウサギ
トラウマウサギ
先生、宿題忘れました!
ほう、言い訳は聞きましょう。
先生
先生
トラウマウサギ
トラウマウサギ
いや~僕も色々と忙しいことをご認識ください。
難しい言葉を使う努力は認めますが、相手に「ご認識」を使うときは少し気を付けましょうね。
先生
先生
トラウマウサギ
トラウマウサギ
「ご認知ください。」とかの方が良かったですか??
「ご認知ください」は間違いです。ちなみに、認識と認知の使い方はご存知でしょうか。
先生
先生
トラウマウサギ
トラウマウサギ
認識できていないことをご認識ください。
今回は、認識と認知の違いや類義語である感覚、知覚、把握などの意味を見ていきましょう。
先生
先生

 

【認識】【認知】はどちらも【理解】や【認める/解釈する】という意味。ですが、使い方に明らかな違いがあります。

 

 

認識と認知の違いとは

【認識】【認知】ともに「認める」という漢字が入る二字熟語。

難しい言葉なので、外国人なら中上級者向けです。

 

【認識】の意味・英語・類義語

認識とは、ある事柄をはっきり認めること

その本質を理解すること解釈すること

英語:recognition(recognize/認識する), congnition

類義語:察知、知覚、感知、識別など

「売上向上は、広告効果によるものと認識しています。」

「この手続きを行うという認識でよろしいでしょうか。」

「認識の相違がないよう改めて確認する。」

 

【認知】の意味・英語・類義語

認知も同じく、ある事柄を認めること

認識した上で、論理的に知ること

英語:recognition, cognition, acknowledgement

類義語:理解、了知など

心理学では、知覚してそれが何か判断すること

「彼はテレビを通して認知されるようになった。」

「その父親は自分の子どもであることを認知した。」

 

認識と認知の違い・使い分け

「彼を認識した。」

「彼を認知した。」

2つは字面がかなり似ていますが、 【認める】範囲に差があり ます。

「彼を認識した」なら、彼の本質を理解したということ。

「彼を認知した」なら、彼の存在を認めたということ。

この例の場合、【認知】の方がより知覚的で物質的な意味合いを持ちます。

 

感覚・知覚と認知の違いとは

【認知】とともに、心理学や医療でよく使われる言葉に【感覚】【知覚】があります。それぞれどのような意味でしょうか。

 

【感覚】の意味・英語・類義語

【感覚】とは、外からの刺激を感じ受けること、または内から受ける感情

視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚などが代表的

英語:feeling, sense, impression

類義語:感受性、感性、感度など

心理学的には、「適応刺激を感受する過程」

「彼は感覚が鋭い。」

「方向感覚が良くない。」

「足元が崩れるような感覚に陥る。」

 

【知覚】の意味・英語・類義語

【知覚】とは、外からの刺激を感覚として捉えること。

英語:perception, sensation

類義語:感受、感知、智覚など

心理学では、感覚情報を取捨選択して情報伝達すること。

「犬とヒトの知覚を比べる実験。」

「知覚した情報は脳に送られる。」

「知覚過敏症を疑われる。」

 

感覚 知覚と認知の違い・使い分け

「皮膚感覚で知覚した情報が認知される。」

つまり、「皮膚で感じ取った刺激の情報が脳で判断される。」ということ。

こんな文章の場合、【感覚】【知覚】【認知】の違いが分かりやすくなります。

外からの刺激がある場合、まず【感覚】が【知覚】され、【認知】される。

【感覚】【知覚】【認知】の違いとは、【感覚】→【知覚】→【認知】という、情報伝達の順番の違いです。

先生
先生
このように、心理学や医療の場では【感覚】【知覚】【認知】は正しく区別されます。が、日常日本語では類義語として扱われることがほとんどです。

 

認識と類義語 意識の違いとは

【認識】と字面が似ている日本語に【意識】もあります。

 

【意識】の意味・英語・類義語

ある事柄に気づくこと

ある事柄や人を気にかけること

「彼から言われたことをどうしても意識してしまう。」

「意識がはっきりしないほど酔っ払う。」

「目標を意識すると、モチベーション高く臨める。」

 

認識と意識の違い・使い分け

先程の例でいうと、「彼を意識した」というと、彼を気にかけること。

彼の本質を理解したという意味の「彼を認識した」とは異なります。

【意識】は、本質の理解を伴わなくても使用される言葉です。

 

ビジネスにおける【認識】の使い方

ビジネスシーンで【認識】という言葉はよく使われます。

自分の認識について、解釈が正しいかどうか、確認する場面で使用することが多いです。しかし、相手の認識については使うのは、不躾な印象を持たれます。

「~という認識で正しいでしょうか?」

×「あなたは、~と認識していますか?」

ただし、接頭に「ご」を付けて「ご認識」と言えば、使われることもあります。

「ご認識頂いている通り、~」

「~と、ご認識頂ければ幸いです。」

相手によっては、命令のように感じることもあるので、ビジネスシーンでは避けるのが無難でしょうね。

 

マーケティングにおける【認知】とは

マーケティングにおける認知とは、潜在顧客が商品やサービスを知る段階を言います。つまり、消費者の購買行動における第一歩。

企業が「まず消費者に商品やサービスの存在を知ってもらおう!」というときによく使う言葉です。 特に、一般的に知られていない商品や新たなサービスのマーケティング施策では、いかに潜在顧客に認知を促せるかが重要でしょう。

 

心理学における【認知】とは

心理学における認知とは、ものを知ることに関わる全ての機能のこと。つまり、外界の状況を知る知覚、経験したことがらを覚えておく記憶、理解と解釈の思考を言います。

 そしてこれらを研究対象とするのが、認知心理学です。認知心理学では、人間を情報処理システムと見なして研究・分析が行われます。

類義語の感覚は、心理学的には適応刺激を感受する過程。知覚は、感覚情報を取捨選択して情報伝達することです。

 

まとめ

  • 【認識】と【認知】の違い

【認識】とは、解釈し理解すること。

ビジネスで自分の認識について、解釈が正しいかどうか、確認する場面で使われる。

【認知】とは、知覚して認めること。論理的に理解すること。

マーケティングにおける認知は、潜在顧客が商品やサービスを知る段階。

心理学における認知は、ものを知ることに関わる全ての機能。

  • 【感覚】と【知覚】【認知】の違い

【感覚】→【知覚】→【認知】の順に情報が伝達される。

  • 【認識】と【意識】の違い

【意識】とは、気にかけること。【認識】と異なり、本質を理解していなくても使われる。

 

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