


そういえば、「理論」と「論理」って違いがあるのでしょうか?




【論理】と【理論】の違いとは
【論理】と【理論】は、同じ意味だと思っている人も多いものですが、実は違いがあります。
まずは2つの意味から見ていきましょう。
【論理】の意味と例文
思考や話を進めていく上での道筋。
英語では、logic
「論理を組み立てていけば、この件は難なく解決する。」
「私は目的地に向かっている」⇒「しかし目的地は一向に現れず、ここがどこだかもよく分からない」⇒「私は迷子である」
のように「⇒」でつながっていく道筋が【論理】。
【理論】の意味と例文
事象を統一的に説明するため組み立てられた知識体系。
つまり、論理的に説明するための考え方。
英語ではtheory
「彼は自身の理論を発表した。」
よく聞く「恋愛の理論(セオリー)」は、「好きな相手にアプローチ」→「ラブラブカップル爆誕」という論理(道筋)を作るためのもの。
つまり、「相手に意識させる」「相手の好きなものを知る」など具体的なものが理論になっていきます。
例えば・・・
殺人事件が起こりました。
前人未到の難事件ですが、幸か不幸かその場には名探偵の姿が。
「彼は論理を組み立てて真相を探る。」
「彼は理論を組み立てて真相を探る。」
この場合、順番的には【理論】→【論理】。
【理論】は、この場合解剖学や物理学など、「死体はもう冷たい…死後2時間というところが…」とか「銃痕に火傷の跡…至近距離から撃たれたんだ!」とか。
【論理】は、これらのヒントから犯人を探す道筋です。
「2時間前にコテージで故人と会えた人…あの人しかいない!」といった感じですね。
【論理】と【倫理】の違いとは
【論理】と字面が似ている言葉に【倫理】もあります。
【倫理】の意味と例文
人間生活の秩序の中で行うべき規範の筋道。
英語では、ethics,morals(日本語でいうモラル)
例えば・・・
探偵の例でいうと、
というように、明らかに探偵者の犯人は倫理的とはいえません。
【論理】と【倫理】は字面はよく似ていますが、意味は全く異なります。
まとめ
- 【論理】と【理論】の違い
【論理】とは、議論を進めるための道筋。
【理論】とは、論理的に説明するための考え方。
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【論理】と【倫理】の違い
【倫理】とは、道徳やモラル。【論理】と意味は全く異なる。
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