ポルトガル語から日本語になった言葉|日本語と似てる?日本語になった実はポルトガル語由来の意外な外来語


トラウマウサギ
トラウマウサギ
先生、カステラや煙草って外国語なんですって。知ってましたか?
日本史で学ぶことも多いですね。ポルトガル語でしたね。
先生
先生
トラウマウサギ
トラウマウサギ
むむ…やはり知ってましたか。
言葉だけではありません。もしポルトガル人がいなかったら、今の日本語の表記が違ったかもしれません。
先生
先生
トラウマウサギ
トラウマウサギ
ええ?ど、どういうことですか??

 

 

ポルトガル語とは?日本語と似てる?

ポルトガル語は、ユーラシア大陸最西端に位置するポルトガルで話される言葉

ラテン語由来の言葉で、スペイン語・イタリア語と共通点が多くあります。

当時のポルトガルがアフリカの一部やブラジルに渡り植民地化したことから、これらの国でも話されます。

先生
先生
リオオリンピック閉会式で「RIO」の文字から「ARIGATOU」と、ポルトガル語のありがとう「OBRIGADO」が出現しましたが、感動的でしたね。
MA”RIO”が登場したり、言葉遊びが多かったですよね!
トラウマウサギ
トラウマウサギ

 

日本語に大きな影響を与えたポルトガル語

日本とポルトガルの関係といえば、16世紀中頃から始まった南蛮貿易

ちょうどスペイン・ポルトガルで世界を二分した大航海時代。

スペイン・ポルトガルが太陽の沈まない国だった時代です。

先生
先生
「太陽が沈まない」というのは、植民地の経度的に、スペインポルトガルが夜の時間でも植民地は昼間ということ。白夜的なことではないです。

このとき、さまざまなものがヨーロッパから直接日本に渡りました。

時は戦国、鉄砲が伝わったことは戦い方に大きな変革をもたらしました。

また、キリスト教宣教師が頻繁に訪れるようになったのもこの頃です。

先生
先生
クリスマスの概念も南蛮貿易によるものといわれています。もちろん、この頃には「ケーキを食べる」「ツリーを飾る」「サンタが来る」なんて風習はありませんでしたが…

 

日本語表記を開発したポルトガル人

日本語研究の面で非常に役立つのが、当時のポルトガル人の書いた手記やキリシタン文書

当時の日本語に関する記述、特に外国の目から見た日本や日本語について書かれたものは少ないため、日本語研究に欠かせない資料となっています。

南蛮貿易時代の日本では、一般市民は文字表記の濁点( “)半濁点( °)を書くことがなかったようです。

先生
先生
「いかだや」も「いがたや」も「いかたや」と書かれていたそうです。

一説によると、そんな中で日本語を勉強するポルトガル人宣教師たちが、半濁音を示す表記に  °を使ったことが、パピプペポの表記の元となった とされています。

ポルトガル人が今日の日本語表記のカタカナの一部を作ったといっても過言ではありません。

 

日本語とポルトガル語は似てる?

日本語とポルトガル語は似ているのでしょうか?

日本語とポルトガル語の共通点といえば、母音「a, e, i, o, u」を含むこと。

また、発音はローマ字読みではっきりしているため、日本語話者でも発音しやすいのがポルトガル語です。

先生
先生
日本人が英語では苦手とされる「R」の音が、ポルトガル後では「H」の音になることもあります。そんなところでも日本人にとって発音は容易な言語です。

さらに同意を求める感嘆詞「ね?」はポルトガル語にも存在します。

何かに続けて「ne?」と付ければ、日本語と同じような同意を求める言葉になります。

例えば、「彼、すごいよね?」とか「これ高いよね?」とか。

 

ポルトガル語から日本語になった言葉【輸入品】

ポルトガル語から日本語になった言葉が入ってきたのは「外来語の日本語表記をカタカナ表記しよう!」と言われるずっと前です。

だから、漢字が当てられている言葉も多く、「え?これポルトガル語だったの?」と驚くことも多いもの。

知っていたら少しハナタカな、実はポルトガル語由来の意外な外来語を見ていきましょう!

 

tabaco/タバコ

日本語になったポルトガル語由来の言葉として有名な外来語。

ポルトガルでも同じ発音でタバコ。

先生
先生
煙草という字は音で当てたというよりも、意味で当てた形

 

botão/ボタン

ボタンもポルトガル語から日本語になった外来語。

当時の日本人の着物にはボタンがありませんでしたから…

ポルトガル語では「ボタォ」と発音します。(鼻母音という鼻に声を通す母音の発音)

先生
先生
語源は古代フランス語「bouton=芽・つぼみ」で、英語の「button」と由来は同じです。

 

copo/コップ

先生
先生
ポルトガル語由来のコップ、英語由来のカップ、グラス…

形状や材質、飲むものによって外来語を使い分けている私たちですが、コップはより大きな意味で使うことが多いのではないでしょうか。

ポルトガル語ではコップとは、冷たいものを飲む入れ物を指します。

 

capa/カッパ

ポルトガル語でマント型の雨具

「雨合羽」なんて漢字表記すると、外来語感がありませんが、レインコートを意味する実はポルトガル由来の言葉です。

先生
先生
語源は、期ラテン語の「cappa=フード付き外とう」。

 

sabão/シャボン

シャボンは、スペイン語「xabõn」またはポルトガル語からきた言葉。

手洗い用に石鹸が普及するのは幕末以降で、それまでのシャボンとは薬用とシャボン玉遊び用でした。

先生
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ちなみに、「サボテン(仙人掌)」は「シャボンのような」植物からきています。サボテン自体は江戸時代にオランダから伝わりました。

 

velude/ビロード

滑らかな手触りの布を指す言葉のビロードもポルトガル語由来。

当時はヨーロッパから来た絹織物を指していました。

ポルトガル語発音で「ヴルードゥ」。

 

carta/カルタ

正月遊びの代表のカルタ。

実はポルトガル語由来の外来語です。

当時入ってきたポルトガル語の「トランプ」が日本化して歌カルタや花札に変化していったのが、カルタとされています。

ポルトガルでは、カード全般や手紙を指します。

トラウマウサギ
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ドイツ語由来の「カルテ」も、ドイツではカード全般指してましたよね!

ドイツ語から日本語になった言葉18選|ドイツ語と日本語って似てるの?違いと共通点を徹底紹介

 

jarra・jorro/ジョーロ

ポルトガル語由来Jarra(ジャーハ)は、水や飲み物を入れる大き目の容器。

Jorro(ジョーホ)は、水の流れを指します。

先生
先生
日本語になったポルトガル語「ジョーロ」草花に水をやる道具として残っています。

 

charamela/チャルメラ

オーボエの先端が開いた小さなラッパのこと。

南蛮笛・唐人笛とも呼ばれます。

先生
先生
明治時代の飴売り、大正時代の屋台中華そば屋の宣伝楽器でおなじみですね。

古き良き時代のこの楽器も、実はポルトガル語からきた日本語だったんですね。

 

ポルトガル語から日本語になった言葉【食べ物】

南蛮貿易時代は、世界をまたにかけるスペイン・ポルトガルから世界中の食べ物が日本に入ってきました。

スペインの古王国であるカステリア王国製のパンを意味する「pao de Castella」→カステラなどは、スペイン・ポルトガル語からきた日本語の言葉として有名ですよね。

また、貿易にかかせない船の積み荷・保存食の多くが、この頃日本に伝えられています。

 

abóbora/ボウボラ・カボチャ

カボチャは、カンボジア瓜がなまった説がありますが、このカンボジアからカボチャを持ちこんだのがポルトガル船でした。

ポルトガル語でカボチャは「アボーボラ」で、ボウボラと当時呼ばれていたカボチャは南蛮貿易由来のものだったとか。

中国経由で渡来したとされるのはナンキンカボチャ。

先生
先生
ちなみに、中国語で「南瓜」とは南蛮渡来の瓜のことです。

 

caramelo/キャラメル

ポルトガル語で「カルメラ」も、日本語になった実はポルトガル語な外来語。

カステラと同じく、現代人が想像するお菓子とは姿と味が異なります。

当時伝わったカルメラとは、カルメ焼きのような砂糖菓子でした。

先生
先生
ちなみに、日本初の国産キャラメルは森永のミルクキャラメルです。1914年の登場時「禁煙用菓子」として紹介、大人用のお菓子として販売されました。

 

biscoito/ビスケット

ポルトガル語発音では「ビスコイト」。

保存食として積まれていたビスケットは、鉄砲と共に日本に伝わったとされています。

昔ながらの子どものおやつも、ポルトガル語からきた日本語なんですね!

 

pão/パン

ビスケットと同じく、鉄砲などと共に渡ってきたのがパン

ポルトガル語発音では「パオ」。ラテン語の「panis(パニス)」に由来します。

先生
先生
パンが日本で本格的に製造され始めたのは、明治時代以降です。が、「パン」という言葉は戦国時代すでに日本に入ってきていたんですね。

 

confeito/コンペイトウ

金平糖も、南蛮貿易で渡来したお菓子です。

カステラと同じく、ポルトガル語から日本語になった言葉として有名ですね。

ポルトガル語では「コンフェイト」。

実は、ポルトガル人はこの菓子の存在をあまり知りません

先生
先生
ドイツのバウムクーヘンと同じ位置付けかもしれませんね。

 

temporas・temperar/テンプラ

日本食代表の天ぷら。

「天麩羅」なんて字に騙されがちですが、実はポルトガル語由来です。

南蛮貿易初期に伝わった「temoporas(テンポーラ)」は、四季に行う斎日のこと。

カトリックでは、当時断食を行うその間は肉食を禁じ、小麦粉で衣をつけて揚げた野菜や魚料理を食べていたそうです。

また、ポルトガル語で「temperar(テンプラール)」とは、味付けをするという意味

安土・桃山時代にポルトガル人が長崎に伝えた長崎天ぷらは、衣に小麦粉、卵、酒、砂糖、塩を混ぜ、しっかり味付けされていました。

先生
先生
もちろん当時、大量の油で衣をつけて揚げた食材なんて高価で庶民が手を出せる代物ではありませんでした。

 

marmelada/マーマレード

「マーマレード」も、一説によるとポルトガル語から日本語になった言葉とされています。

先生
先生
ヨーロッパでは、多くが「マーマレード」と似た言葉で柑橘ジャムを指します。

というのも、ポルトガルの「マルメロ」という果実で作られたことに由来するため。

ポルトガル語発音で「マルムラーダ」と発音されるMarmeladaは、日本人の知るマーマレードとはかなり異なります。

 

ポルトガル語から日本語になった言葉【その他】

その他、日常的に使う実はポルトガル語由来の言葉をご紹介しましょう。

日本語になったポルトガル語は、私たちが普段使う言葉の中にも結構たくさんあります。

 

Christão/キリシタン

スペイン船・ポルトガル船の目的は、アジアの香辛料を始めとした貿易を行うことの他に、キリスト教を広めることでした。

当時、キリスト教の用語もポルトガル語由来の外来語として大量に入ってきました。

 

blanco/ブランコ

宗教儀礼的な意味の鞦韆(しゅうせん)は、南蛮貿易より早くから日本に伝わり、平安時代の女官たちが遊ぶ様子などが記されています。

ブランコという呼び方になったのは江戸時代

ポルトガル語の「バランソ」から呼び方の由来が来ている説、ブランコが垂れ下がる様子を表す擬音「ぶらん」から来ている説どちらもあります。

トラウマウサギ
トラウマウサギ
「バランソ」からブランコ…少し無理がある気もします。
聞き間違いは侮れませんからね。ポルトガル語から日本語になった説も否定はできないんですよ。
先生
先生

 

ombro/おんぶ

日本語では、背負うことを示すおんぶ。

これも実はポルトガル語から日本語になった言葉。

ポルトガル語では、「オンブロゥ」は「肩」のこと。

先生
先生
これに対し、「だっこ」は「抱く」から来た日本語です。

 

gibão/ジュバン

和服の下着を表す「襦袢」の語源は、実はポルトガル語。

ポルトガル語では、「肌着・シャツ」の意味で、ポルトガル語発音で「ジバゥン」。

先生
先生
和服の襦袢は、江戸時代からよく使われるようになりました。

 

bateira/バッテラ

コハダを使った大阪発祥の寿司「バッテラ」も、ポルトガル語由来の日本語です。

ポルトガル語の「バッテラ」とは、小舟のこと。

寿司の「バッテラ」自体は、明治時代中期生まれですが、幕末から明治にかけて大阪で小舟のことを「バッテラ」と呼んでいたことが語源。

バッテラの形が小舟に似ていたため、この名前が付けられました。

 

先生
先生
他にも、「ピンからキリまで」「ピンキリ」もポルトガル語由来という説があります。「ピン」とは「pinta/点・サイコロの1」で最高を表し、「キリ」は「cruz/十字架」で10を表すという説があります。

 

ポルトガル語から日本語になった言葉は日常的に使われる

スペイン・ポルトガル船が世界を二分し、日本にやってきたのは戦国時代。

当時外国語といえば、中国のものばかりだった中、ポルトガル船により当時の外国語はより幅広くなりました。

外来語をカタカナにしようとしたのは明治時代であるため、この頃に入ってきたポルトガル語由来の言葉は漢字が当てられているものも多いです。

覚えておくと「実はポルトガル語なんだよ!」と話のタネになるかもしれません。

さらに、ポルトガル人たちが「『ポ』は『ホ』に○を打とう」と書物に残していなければ、今の日本語カタカナ表記はなかったのかもしれません。

先生
先生
遠く離れた国ですが、そう思うとかなり親近感が湧きますね!

ちなみに、ポルトガル語話者で日本語の「ありがとう」の語源をポルトガル語の「オブリガード」だ!という人も結構います。(実際には「有り難し」が語源です。)

先生
先生
いつか南蛮貿易の海路でポルトガルに渡ってみたいものです。

 

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