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「とても」と「すごく」の違いは?品詞は?言い換え表現は?書き言葉・丁寧語はどっち?英語や類語で使い分けをわかりやすく解説

先生
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僕のIQは4000です。
すごいIQ、先生すご~い。
トラウマウサギ
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先生
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戦闘力は5万です。
すごい戦闘力、先生すご~い。
トラウマウサギ
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先生
先生
さて、夜のお店ごっこは終わりにして…敬語や丁寧な言葉に「すごい」+名詞はそぐわないので、気をつけましょうね。
え!そうなんですか!先生すごい賢い!すごい知識!すご~い!
トラウマウサギ
トラウマウサギ

 

 

【とても】と【すごく】の意味・品詞・英語言い換え

「とても」「すごく」は、どちらも日本語学習の初級から登場する言葉。教科書では「すごく」より「すごい!」とか「すごいですね。」という「すごい」が先に出てくることが多いようです。

まずは、「とても」と「すごく」の使い方、言い換え表現、英語訳について詳しく解説します。

 

【とても】の品詞・英語言い換え

意味:行為の程度がはなはだしいこと、非常に

品詞:副詞

用法:書き言葉的で主に良いことに対して使われ、フォーマルな場面でも適しています。

英語:very, extremely など

例文:

「とてもおいしい朝ごはんでした。」

「彼はとても賢いんだ。」

「今日、とてもきれいな人を見ました。」

 

【すごく(すごい)】の品詞・英語言い換え

意味:行為の程度がはなはだしいこと、それ以上にない様子、ゾッとするほどおぞましい様子

品詞:「すごい」(い形容詞)の連用形

用法:口語的で良いことにも悪いことにも使われます。口語的でカジュアルな表現です。

英語:precious, (ネガティブなことに対し)awfully など

例文:

「おいしいですか?」「はい、すごくおいしいです!」

「腰がすごく痛い。」

「すごく嫌な気持ちになったんだ。」

 

【とても】と【すごく】の違い・言い換え

「とても」と「すごく」はどちらも「程度が非常に高い様子」を表す日本語です。どちらも日常会話や文章で頻繁に使われますが、それぞれの使い方には微妙な違いがあります。

 

【とても】と【すごく】の言い換え|英語の対応表現

【とても】の英語訳: “very”, “extremely”

例:「彼はとても賢い。」→ “He is very smart.”

【すごく】の英語訳: “extremely”, “awfully” (ネガティブな意味の場合)

例:「この料理はすごくおいしい。」→ “This dish is extremely delicious.”

 

【とても】と【すごく】の違い|例文

「とても美味しい」

「すごく美味しい」→どちらも

「とてもまずい。」→【とても】には悪い意味が続きにくいため

「すごくまずい。」→

ですが、「とてもまずい」でも違和感を持たれることはそうありません。

 

【すごく】と【すごい】の違い|どっちが正しい使い方?

「すごい」は形容詞として名詞を修飾する際に使われ、「すごく」は動詞や形容詞を修飾します。次の例で確認しましょう。

【すごい】+名詞

【すごく】+用言(動詞・形容詞)

それでは、問題です。【すごい】の使い方で正しいものを以下から選んでください。

①「彼は無名から登り詰めたすごい選手である。」

②「すごい可愛い服だね。」

③「すごいイイじゃんこれ!」

④「毎日早起きをするなんて、君はすごい。」

正解は、①と④

【すごい】は【すごく】と全く同じように口語で使われるため、②③も口語では間違いとは言いませんが、正しいとも言えません。どういうことでしょうか?

【すごい】は文末に使う、または体言(名詞)を修飾するのが正解。【すごく】は用言(動詞・い形容詞・な形容詞)を修飾するのが正解。ただし、話し言葉では「すごいきれい」のように【すごい】+用言も使われます。

①「彼は無名から登り詰めたすごい選手である。」→【すごい】+名詞

②「すごい可愛い服だね。」→口語的。正しくは「すごく可愛い」

③「すごいイイじゃんこれ!」→口語的。正しくは「すごく良い」

④「毎日早起きをするなんて、君はすごい。」→【すごい】は形容詞

 

丁寧・敬語/書き言葉での「すごい」言い換え

「すごい」という言葉はカジュアルな場面で広く使われますが、敬語や丁寧な表現を必要とするシーン、書き言葉では避けるべきです。敬語を使う際は、「非常に」「大変」などの言葉に言い換えるのが適切です。

 

類語【かなり】と【とても】【すごく】の違い

【とても】や【すごく】と似た言葉でよく使われる類語が、【かなり】です。

 

【かなり】の品詞・英語言い換え

意味:程度が普通より勝っていること(非常にとまではいかない)、(口語で)非常に

品詞:副詞

用法:良いことにも悪いことにも使われます。

英語:considerably, fairly など

例文:

「かなりの人数が集まりました。」(普通以上の人数)

「この問題はかなり難しいです。」(普通以上に難しい)

「今回のテスト、かなり良い点とれたと思う。」(非常に)

【かなり】の意味は2種類あります。

①「非常にとまでいかないけれど、普通より」・・・【とても】や【すごく】ほどではない

②「非常に」・・・【とても】や【すごく】と同じ

もともとは①の「普通より」という意味でしたが、話し言葉で「非常に」の意味で広がっていきました。日本人のほとんどが、今では「非常に」という意味で【かなり】を使っています。

 

【とても】【すごく】の言い換えは?

【とても】や【すごく】の言い換え表現にはどのようなものがあるでしょうか。

 

【とても】【すごく】の言い換え表現

程度を表す【とても】や【すごく】の言い換えや類語はとても多いです。

良いことにも悪いことにも使える言い換え

非常に大きな岩でした。」

ひどく気に入った様子でした。」

誠にありがたいお言葉です。」

何より可愛い女の子。」

きわめて珍しい動物です。」

良いことに使われることが多い言い換え

大変おいしい料理でした。」

すこぶる元気な男の子。」

痛く感動しました。」

大層美しい女性が住んでいた。」(少し古い表現?)

 

めっちゃ多い【とても】や【すごく】のスラング

若い日本人の会話を聞いているとよくわかりますが、【とても】や【すごく】の言い換え表現は、方言やスラングを含めると【めっちゃ】多いです。

超・マジ・ヤバイ・すげー・めっちゃ・むっちゃ・めちゃくちゃ・えらい・オニ・ゲロ・なまら・テラ

【とても】【すごく】や上の例のような強調語は、スラングが非常に多い言葉。さらに、本来スラングではない方言の【とても】【すごく】が、東京近辺の若者にも使われ、スラング化しつつあります。

参考:【海外の反応】難しい!日本語のオノマトペの数多すぎ!オノマトペの教え方・特徴・一覧

 

【とても】の昔の意味は違った?

古語で【とても】は、「とて(迚)もかくても」の略でした。

 

【とてもかくても】とは

どうせ、結局は

どんなにしても

非常に、たいへん

後に打ち消しの言葉を伴って、「とても~ない」「とても~(である)まい」という使い方がされるようになりました。現代でもこの言い方は使われます。

「僕にはとても真似できないよ。」

「君にはとても真似できまい。」(古い?

「富士山なんてとても登りきれない。」

「富士山なんてとても登りきれまい。」(古い?

口語だと、「とても~ない」が一般的で、「~まい」は少し古い言い回しに聞こえます。「とても~ない」の形が、現代では【とても】だけで使えるようになったのだと言われています。

先生
先生
漫画とかでは結構使ってるキャラ(おじいちゃんキャラとか)を見かけますけどね。

参考:漫画アニメの中国人はなぜ「あるある」言う?お嬢様は「ですわ」?博士キャラは「~のじゃ」?

 

まとめ

  • 【とても】と【すごく】の違い

【とても】は、良いことに使う副詞

【すごく】は、良いことにも悪いことにも使う形容詞

  • 【すごい】の正しい使い方

形容詞文で使用/名詞に付ける

それ以外は口語的。敬語を使うフォーマルシーンではNG

  • 【かなり】には2種類の意味がある

【とても】【すごく】より程度が少ない

【とても】【すごく】と同じ意味(口語の場合)

前回記事:【以来】と【以降】の違いとは?

次回記事:【制作】と【製作】の違いとは?

 

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